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最近は活字離れが進んでいると言われるが、日頃文学とは距離を置いていても『ノルウェイの森』『海辺のカフカ』『1Q84』といった代表作のタイトルくらいは聞き覚えがあるに違いない。
1949年、京都生まれの村上が早稲田大学文学部に在学中(7年間在籍)、ジャズ喫茶をオープンしたのはファンの間ではあまりにも有名な話。彼はこの店のキッチンテーブルで1年間書き溜めた処女作『風の歌を聴け』で作家デビューとなったのだが、このとき30歳。1979年のことである。
それからまもなく『1973年のピンボール』を発表すると、難解なストーリーながら親しみやすくリズム感のよい文章で芥川龍之介賞候補となり、これを機として1981年にジャズ喫茶のオーナーから作家へと転身。
その後、ヨーロッパでの移住体験をもとに執筆した『ノルウェイの森』が430万部以上を売り上げる大ベストセラーとなり、一躍日本を代表する人気作家の仲間入りを果たしたのである──
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