もしも徳川家康が総理大臣になったら

監督/武内英樹(たけうち ひでき)
テルマエ・ロマエ(12)
テルマエ・ロマエII(14)
翔んで埼玉(19)
翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜(23)

出演/
浜辺美波
赤楚衛二
GACKT
髙嶋政宏
江口のりこ
池田鉄洋
音尾琢真
小手伸也
長井短
観月ありさ
竹中直人
野村萬斎

原作は流し読み程度で鑑賞したが
まあ、真剣にパロディをやり尽くしてるところは一定の評価をしたいところ
なによりも配役が素晴らしいのは見応え充分といえる

Story
コロナ禍の2020年、首相官邸でクラスターが発生し、総理大臣が急死した。
かつてない危機に直面した政府は最後の手段として、歴史上の偉人たちをAIホログラムで復活させて最強の内閣をつくることに。

江戸幕府を作った伝説の男・徳川家康を総理大臣に据え、織田信長や豊臣秀吉といった偉人たちが集結した夢のような内閣が誕生する。

その圧倒的なカリスマ性と実行力に日本中が熱狂する中、アナウンサー志望の新人テレビ局員・西村理沙(浜辺美波)はスクープを狙い、政府のスポークスマンを務める坂本龍馬に接近するが……。

浜辺美波のショートカットでも可愛い、可愛すぎることを再認識する映画だったが、始まってみると意外と世界観に引き込まれてしまう。

バカバカしさと真剣な話のターニングポイントが明確になっているので、とある所からは一気に面白さ…というか、真面目モードが全開になるのが特徴とも言える。

内閣官房長官・坂本龍馬を赤楚衛二、
内閣総理大臣・徳川家康を野村萬斎、
経済産業大臣・織田信長をGACKT、
財務大臣・豊臣秀吉を竹中直人 NHK大河と同様

新選組土方歳三を山本耕史 NHK大河と同様

紫式部を観月ありさ
北条政子を江口のりこ
などなど 配役はかなりネタ感も含めてぱろディ満載

特に竹中直人に至っては本場を思い越させるシーンや喋る方などパロディの限界に挑んでいるとも言える

そもそもでいうと、予告編で使われていた 偉人ジャーズ という単語そのものはほぼ登場せず、あの予告が逆にいらなかったのではないか?と思われる

シナリオ全体は
現代の政治家全体への皮肉にみちみちており、それがケレン味にならない程度にマイルドになっているのがもったいない
もっと ガンガン政治家への批判的な部分を出していったほうが面白かったのかもしれない

浜辺美波が目当てで見に行くのであれば十分
ショートカットになって可愛さと美人感が絶妙にでてきている、今の浜辺美波はとても魅力的。

野村萬斎の過度な表現の家康もラストに見どころを持ってくるし
GACKTの信長はただただかっこいい
竹中直人の秀吉は、NHKドラマの延長で悪ノリ感もあるが、いい感じ

とまあ 俳優陣の頑張りはすごい
こういった映画に出るだけでも評価したいところだが、シナリオ全体がぶっ飛びすぎてるのを、どこまで素直に受け取るか?
で面白さの評価が大きく変わるだろう。

信長なり、秀吉なりが様々な対策で日本政府を、日本国を立て直しを図ろうとするが、これがどれも突拍子もない事であったり、現実離れしている。
それを笑い飛ばすかのように、
偉人内閣として打ち出した政策を実行に移すところはあまりにも荒唐無稽な展開

現実問題実際に競技された政策などもあれば、想像の斜め上の政策などもあり、対応策としてもある種ただしいとも言えるし、現実問題の民主主義国家の法整備の及ばない部分での表現も含めて、深読みをせずに、スクリーンからの情報だけで観ると面白さんの観点が変わってくるかもしれない

ただ一つ言えるのは、
あまり小難しく考えると楽しめない映画である
という1点

そもそもAIで過去の偉人を蘇らせるという設定そのものがぶっ飛んでいるし、そもそも内閣の決定に至る流れや給付金手続き。国会議員としての立ち位置などの表現はかなり説明はすっ飛ばしているが、、現実的な部分とすり合わせて考えたり、
「実際の憲法ではうんたらかんたら」
と語る人が出てくるかもしれませんが、そういう個をと言うのは愚の骨頂。野暮ってものです。

そういったものはすっ飛ばして見たほうが絶対楽しめる

結果的に原作本のビジネス書らしい
現代社会への提言
がラストに持ってこられるのだが、そこに至るまでに、もうすこしその手のはなしを明確にメインストーリーに組み込んでいても良かったかもしれない

そうしないとラスト20分まえからの怒涛の演説シーンが急すぎて、話しの展開について来れなくなる人も出てくるのではないか?と思うほど。

野村萬斎演じる徳川家康がめちゃくちゃ良いことを言っているのに、
どうしても歌舞伎役者らしい演出によって過度に見えてしまうところはある

ラストに向けて、若者へのとてもいいメッセージある演説が突然過ぎるのはもったいない

あそこに至るまでに数カ所で、観ている側が
「なるほど!いい事を言う!」
という演出があればもうちょっと盛り上がって言ったかもしれない

メッセージ性があっただけに、予告などでそういったものを感じにくいもになっているのが惜しい映画

是非劇場でご覧ください

3 Comments

  1. キネ旬レビュー最新版がネットにも掲載された

    家康「1、2、1」最低に近い点数だ

  2. 設定が納得できないですね。現実じゃあロックダウンしてないですし、内閣全滅してないですからね。映画の都合のために平気で原作改変する連中が、こういったところは変えないあたり、製作側の性根が知れますね。

    30年、政府のなんでもやることなすことに文句いってた製作側に説教される筋合い無いんだよな。

    「これ映画なんでwww」って態度がね。

Write A Comment