昭和のころから“夢のハワイ”と言われたように、日本人にとって海外旅行先としても永遠の憧れの地、ハワイ。メジャーな旅行先でリピーターも多い一方で、「いつか行きたい」と思いつつ行ったことがないという人も実は多いのでは。初めてでも安心して楽しめる“今のハワイ”の魅力を探ってみた。

【写真】ガイドブックで見たあの風景が目の前に!

結果、行きたくなるのはやっぱりハワイ!

■飛行機も特別仕様!乗るときからテンション右肩上がり

東京−ホノルルを結ぶANAの「FLYING HONU」

今回利用したのは、ANAの「FLYING HONU(フライングホヌ)」。“ホヌ”はハワイ語でウミガメのこと。「フライングホヌ」は成田−ホノルル間を1日2便運航するANAの飛行機で機体にホヌが描かれている。飛行機に乗り込むときからこの機体を見ることができ、それだけでワクワク。国内旅行でもANAの飛行機には乗ったことはあるが、ホヌの威力、すさまじい。この機体に乗るだけでハワイが感じられるからか高揚感がすごい。

並びの席のレッグレストを上げて繋げる「ANA COUCHii」

空の上でフラットな状態で過ごせるのは贅沢

「フライングホヌ」は2階建てで520席もある。2階はファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミーで、1階がエコノミークラスになっている。特徴的なのは1階の後方座席にある「ANA COUCHii(ANA カウチ)」。並びの席のレッグレストを上げて3席または4席をベッドのように使えるというもの。事前予約者限定の専用寝具やシートベルトもあるので安心して利用できる。小さな子どもがいるファミリーはもちろん、料金はかかるが3〜4席をカップルで利用したり、ひとりで優雅に使ったりしてもOK。快適すぎる空の旅ができる。

機内食は無印良品のカレーやハーゲンダッツのアイスなど

成田−ホノルルは約7時間。長いようだが、成田を夜出発するので、機内で食事をしたり眠ったりすることを考えると実はそれほど長く感じない。機内サービスの映画や音楽などもかなり豊富にそろっていて、食事や睡眠の時間を考えると往路では映画を1本見切れないぐらい、あっという間の旅だった。エコノミークラスでもゆったりしていて、足も伸ばせてなかなか快適に過ごせた。

■眩しい日差しと独特の空気感が出迎え、いざハワイ!

【写真】ガイドブックで見たあの風景が目の前に!

空港に到着すると朝9時20分。成田を出たのが21時10分で時間をさかのぼって同じ日の朝からハワイライフが始まると思うと、ちょっと得した気分。一歩外に出るとやっぱり暑い!でも湿気があまりないためすがすがしい暑さ。日差しが眩しく、全身で感じる夏、海風。これがハワイなのかと思うと足取りも軽くなる。まずはハワイを象徴するカメハメハ大王にご挨拶。

それぞれ雰囲気が違うので見ているだけでワクワクする

ウォールアートはフォトスポットとしても外せない

次に今、SNSなどでも話題のカカアコのウォールアートを見学。ワイキキからワイキキトロリーのレッドラインバス、レンタル自転車などで行くこともできるため、人気の観光スポットとなっている。インスタグラムなどでもよく見かける風景が目の前に!これはまたテンションが上がる。

一番人気のウォールアートはSNSでもよく見かける

こちらのアートは世界のアーティストが「Pow!Wow!Hawaii!(パウワウ・ハワイ)」というイベントで描いたもので、年々数が増えているという。見学は無料で実際に壁画に触れることもできるし、写真も自由に撮ることができる。このエリアだけでどれだけフォトスポットがあるか、丁寧に見ていると時間が足りなくなってしまいそうだ。ウォールアートはいつでも誰でも自由に見ることができるが、夜は暗くて撮影に向かないだけでなく、治安の面でもあまりおすすめしない。明るい時間帯に気に入ったアートの前で撮影を楽しもう。

■無料で楽しめるものもいっぱい!意外と多いワイキキで楽しめるイベント

ロイヤルハワイアンセンターの演奏会

このウォールアート見学だけでなく、実はハワイでは無料で楽しめるイベントがけっこう多い。ショッピングモールやホテルなどが主催するイベントの中には、誰でも自由に参加・見学ができるイベントがある。公園やビーチにわらわらと人が集まっていると思ったら、フラダンスのショーや演奏会が始まるなんてことも。

クヒオビーチで行われたフラショー

今回、実際に見学できたのはロイヤルハワイアンセンターの演奏会とクヒオビーチで行われたフラショー。ハワイアンミュージックや華麗なフラは見ているだけでハワイ気分がUP。この音、この雰囲気、ハワイに来た実感が高まる。これ、本当に無料でいいの?と思うほど、ハワイを満喫できる。一緒に見ている観客の人とも初対面なのに、なんだか親しくなれた気がして旅の醍醐味を感じる。

こうしたショーのほか、ワークショップや体験プログラムも無料で参加できるものがあって気軽に楽しめる。ホテルによっては宿泊者向けに自由に参加できるアクティビティやワークショップを用意しているところも多いので、事前にチェックするとお金をかけずに有意義な体験ができる。海風を感じながら朝、ビーチでヨガをしたり、ウクレレを習ったり、アクセサリー作りで思い出の一品を作ったり、内容もバラエティに富んでいて参加しないのはもったいない。

青い空と広い海だけでも非日常感がハンパない

それに、そもそもビーチや海に入るのは地元の人でも観光客でも自由。散策したり、ジョギングしたり無料で楽しめることが多い。お金をかけなくても多彩な楽しみ方ができるのがワイキキのいいところ。ファミリーでもカップルでも友だち同士でも好みに合わせてチャレンジできるのがいい。

■遊びやショッピングの合間に立ち寄りたい休憩スポット

ANAの専用ラウンジ「マハロラウンジ」

さらにハワイへのANA便を利用した人ならではのちょっとしたお得な裏ワザも。「フライングホヌ」に限らずANA便名の東京発ホノルル線に往復搭乗してANAマイレージクラブ会員になれば、ハワイについてから「マハロラウンジ」というANAの専用ラウンジを自由に使うことができる。スタッフの人たちはもちろん日本語で対応してくれるし、Wi-Fiも使えて旅行中の心強い見方だ。ANAマイレージクラブ会員には無料で登録できるので、ANA便名の東京発ホノルル線を利用するなら活用しない手はない。

地元の新聞やグルメ情報なども自由に閲覧できる

ありがたいのがホテルチェックイン前に休憩できたり、荷物の一時預かりをしてくれたり、現地でのオプショナルツアーの申し込みなど、すべてお任せできること。さらに、目的地までの行き方や交通手段、レストランやファーマーズマーケットなど現地の情報が知りたいときにもしっかりサポートしてくれる。ハワイに知り合いがいるような心強さで初めてのハワイでも不安なく過ごせる。

ハワイらしいドリンクがそろっていてテンションが上がる

また、個人的にうれしいと思ったのはハワイらしいフリードリンクが用意されていること。ラウンジはもちろん冷房も効いているので、無料Wi-Fiを使って快適に情報収集ができる。遊び疲れてちょっと休みたいというときでも気軽に利用できるのはうれしい。

ラウンジの下にANAエクスプレスバス乗り場がある

もうひとつ、ANAマイレージクラブ会員でANA便名の東京―ホノルル往復便利用者にはさらなるお得が。ワイキキからアラモアナショッピングセンターまで運行するANAエクスプレスバスが無料で利用できる。入会費や年会費はかからず、ANAマイレージクラブアプリ内の「ANAハワイ」を活用すればハワイのおすすめスポットを地図上で確認でき、滞在中の便利情報もゲットできるので、初めてハワイに来た人にとってもラウンジの存在と合わせてかなり心強い。こうしたサービスは航空会社や旅行会社、カード会社などでいろいろやっているのでチェックしておくといい。

街のすべてが観光スポットでありフォトスポット!

風景を見ているだけでも特別感があるハワイ。海に入るのはもちろん、ウォールアートやショーなど無料で楽しめるものも充実していて、あっという間に時間が過ぎてしまう。食事などでどうしても円安を実感する機会はあるが、お金をかけるだけがハワイの過ごし方ではないということを実感。休暇で訪れるのなら、のんびり過ごす贅沢を味わってみるのもいい。

取材・文=岡部礼子

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