妹にはお金を出すくせに──差別にモヤモヤ。両親の介護と葬儀を終えても、まだ解放されなかった件

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同じ親から生まれた姉妹でも、それぞれ個性が異なります。筆者の場合は、幼少期から妹との違いに悩まされていました。元気な姉と病弱な妹。当然親の態度も違ったため、モヤモヤしたまま大人になってしまいました。

病弱な妹

私には3歳年下の妹がいます。
妹は小さい頃から身体が弱く、風邪を引いただけで何日も寝込んでしまうようなところがありました。

いろいろな病院にも定期的に通院していたため、私は子ども心にも「妹は大変なんだ。」と思っていて、両親が妹にばかり構うことも何となく仕方ないと自分に言い聞かせていました。

風邪

小学校の頃、体調が悪く学校を早退したことがありました。
家に帰ると母が驚いたような顔で「どうしたの?」と言ったため、私は体調が悪いことを説明しました。
すると「風邪薬飲んで寝てなさい。」と一言だけ。

その後、どうやら私の風邪が妹にうつったらしく、妹が発熱してしまいました。
母親は寝ずに看病をして、夜中にあたたかいスープを妹に飲ませているのを私は目撃したのです。
私はそのスープが羨ましくて「私も飲みたい!」と言ったのですが、母は「これはKちゃん(妹)のだから。」とだけ言って、私には飲ませてくれませんでした。

違和感

その後も、歯並びの悪かった私たち姉妹に歯列矯正の話があったのですが、「お金がないから。」という理由で、矯正できたのは妹だけ。
結婚式も妹はかなり派手な式を行って、両親が費用を負担したのですが、私のときには「お金がない。」と資金援助はなし。

そのくせ、体調を崩したときや何か困ったコトがあったときに連絡をしてくるのは私のところで、介護を頼まれたのも私でした。

今でいう虐待などではないと思うんです。
可愛がって育ててくれたのはわかるのですが、妹への対応と異なることに、私はずっと違和感を抱いていました。

看取り

最終的に、私は両親の介護を行い、2人を看取りました。
葬儀の後、妹に思い出話としてこの話をしてみたのですが、妹は「え~? そんなことないよ~!」と一言。
妹曰く「お姉ちゃんはしっかりしているから、頼りがいがあったんじゃない?」とのことでした。

両親に確認する術はもうありませんが、未だに何となくモヤモヤを抱えたままの状態で過ごしています。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。

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