滋賀県の湖東地方に位置する近江八幡は、豊かな自然と歴史的建造物が魅力の街。その中でも一際注目を集めているのが「ラ コリーナ近江八幡」です。ここは、ただのお菓子屋さんではありません。
広大な敷地には、自然と調和した建築物やお菓子工房、カフェなどが揃い、訪れる人をあたたかく迎えてくれます。お菓子とともに自然を感じられるこの場所「ラ コリーナ近江八幡」の魅力をたっぷりとお届けします!
「自然に学ぶ」がコンセプト。自然と人の共存を考えさせられるお菓子のテーマパーク 草屋根が特徴的なメインショップ
滋賀県近江八幡市北之庄町に位置する「ラ コリーナ近江八幡」は、和菓子店「たねや」やバームクーヘンで有名な洋菓子店「クラブハリエ」を展開するたねやグループのフラッグシップ店です。2015年にオープンし、2025年1月9日で10周年を迎えます。
メインショップにはたねや&クラブハリエの商品全種類が。2階にはどらやきを楽しめるカフェも! 限定パッケージは必見!遊び心たっぷりで見ているだけでも楽しめます 敷地中央には田んぼがあります 人気の写真スポット!子どもサイズの小さな扉を開けると大きな自然が広がる
約3万6000坪の広大な敷地には、店舗だけでなく田んぼや畑、小川があり、自然も楽しめるんです。敷地内を散策しながら、四季折々の景色を楽しめるのは、他のお菓子屋さんとは大きく異なる魅力のひとつです。
敷地を取り囲むように伸びる回廊 ガレージをイメージしたギフトショップ ロンドンバスやイタリアバイクなどが飾られるお土産ショップ
※撮影したのは12月中旬
たねやグループの始まりは江戸時代にまで遡ります。当時は材木商として始まり、明治時代に和菓子作りへと転換。その後、全国展開を果たし、今では和菓子の「たねや」と洋菓子の「クラブハリエ」を代表する、多彩なスイーツを製造・販売しています。この場所は、たねやグループがこれまで一緒に歩んできた近江八幡の自然を、未来へ残していこうとするビジョンを体現する店舗となっています。
この「ラ コリーナ近江八幡」の設計を手掛けたのは建築家・建築史家の藤森照信さん。八幡山をはじめとした周囲の自然環境と調和し、現代に新たな里山の風景を再現したのだとか。草屋根や栗材、銅など、時間の経過とともに味わいが変化する自然素材が多く使われています。そのデザインには「自然に学び、共存する」というコンセプトが込められており、敷地全体がこの理念に基づいて設計されているそうです。
藤森照信氏の頭の中が覗き見れる本社エントランス
また、たねやグループには「キャンディーファーム」という農業生産部門があり、緑の管理や農業を担当。たねやグループでは社員自身がお米の苗を手植えし、育てた作物を収穫する過程を通じて、農作物を育てる大変さや感謝の気持ちを学ぶ取り組みも。
収穫野菜は社員食堂などで振る舞われているそう
敷地中心にある田んぼは、近江八幡の原風景を楽しめるほか、お菓子作りに欠かせない原材料のルーツを示し、来場者にもそのストーリーを伝えたいという想いが込められているのだとか。日差しの中で土と向き合う姿をただ眺めているだけで、穏やかな気持ちになります。
春夏秋冬、景色が変わる自然に癒されます セルフオーダーシステム導入でさらに便利!多彩なメニューが楽しめるフードコートへ
そんな「ラ コリーナ近江八幡」では、和菓子や洋菓子の販売に加えて、多彩なフードメニューが楽しめます。2024年にはフードコートエリアがリニューアルされ、セルフオーダースタイルが採用されました。注文から受け取りまでがスムーズになり、さらに便利に。早速紹介します!
おすすめは「アランチーノ」。イタリア風のライスコロッケをたねやがアレンジしたのだとか。サクサクの衣の中には近江八幡名物の赤こんにゃくを混ぜた赤米・黒米のご飯が入っています。赤こんにゃくのプリッとした食感と雑穀や小豆のもちもちプチプチ食感が食べ応え抜群!
しいたけや鶏肉など小さいながら様々な旨味食材が入っていて、栄養成分も感じられるのが嬉しい。片手で気軽に食べられるのも魅力的です。
「ラ コリーナ近江八幡」といえばバームクーヘン。そのバームクーヘンをこれでもかと味わいたいなら「オールスターバームパフェ」がおすすめです。可愛いキッチンカー「pink’s(ピンクス)」で提供されるこちらのパフェは、ドライバームやバームパイ、バームサブレなど自慢のバームクーヘンを使った商品が全部盛り!
お菓子のテーマパークならではの特別感があり、見た目も味も満足度の高いデザートでした。季節ごとにパフェの内容が変わるのも楽しみのひとつです。
同じく「pink’s」で販売される「バーミー」。手のひらサイズのほんのり温かいバームクーヘンminiに、軽やかなクリームがたっぷり乗ったスイーツです。シャリッとしたフォンダンの口当たりが印象的。一度食べると忘れられない味わいです。
必見!バームクーヘン工場の魅力
ラ コリーナ近江八幡で見逃せないスポットといえば、2023年1月にオープンした「バームファクトリー」です。
上から見るとバームクーヘン!ぜひマップサービスの航空写真でご覧ください
この工場では、バームクーヘンminiの生地作りから焼成、包装までの全工程を見学することができます。特に驚かされるのは、その透明性の高さ。
足元まで見える焼成室
職人の手仕事と最新の機械化技術が融合した製造過程は、見ているだけでワクワク。普段何気なく食べているお菓子がどれだけ丁寧に作られているかを間近で見ることができます。
生地の製造 焼き上がったバームクーヘンminiは一晩保管 工場見学マニアなら時間を忘れて見てしまう洗練されたオペレーション
見学通路から、生地を混ぜるミキサー室や1日約2万個のバームクーヘンminiを焼き上げる焼成室を見学しました。ファクトリー内では焼きたてのバームクーヘンminiを購入でき、2階のカフェではその場で出来たてを味わうことも可能。焼きたてのバームクーヘンminiが味わえるのはここだけです!
2025年で10周年を迎える「ラ コリーナ近江八幡」。広報の方によると、今後も新しいエリアの構想が進んでおり、訪れるたびに新しい発見がある場所であり続けるとのこと。
自然と共存しながら、お菓子を通じて多くの人々に感動を届ける-そんな思いが、この特別な場所には込められています。自然が持つ癒しの力と、丁寧に作られたお菓子が織りなす世界に、ぜひ足を運んでみてください。
About Shop
ラ コリーナ近江八幡
滋賀県近江八幡市北之庄町615-1
営業時間:9:00~18:00(L.O.17:00)
フードコート/10:00 ~ 17:00
定休日:なし(1月1日を除く)
Instagram:@taneya.clubharie
あかざしょうこ
ウフ。編集スタッフ
関西方面のスイーツ担当。1984年生まれ、大阪育ちのコピーライター。二児の母。焼き菓子全般が好き。特に粉糖を使ったお菓子が好きです。