株式会社Carry On(キャリオン)は、日本国内で生産されている有機米の生産量増加を目的に、「笑里豊(そりーぞ)」というブランドを立ち上げ、有機米の販売を開始した。

【写真】艶があり、甘く香ばしい「福、笑い。(福島県産)」

有機米ブランド「笑里豊(そりーぞ)」

■有機JASの国内生産量は0.125%!?

国内の米の生産量のうち、有機JAS(※)の認証を受けている有機米の国内生産量はわずか0.125%にすぎない。2020年の国際統計によれば、日本の有機農業の面積割合は全農地の0.3%だ。一方、ヨーロッパでは、有機農業の面積割合が10%を超える国も多くある。気候が似ている近隣のアジア諸国と比較してみても、韓国は2.3%となっており、日本と比べて有機農業が発展していることがわかる。

※有機食品(農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品)について農林水産大臣が定める国家規格

これらの統計から、日本と海外を比較すると、日本の有機栽培に対する理解度や認知度が低いことがうかがえる。このように、世界と比較すると日本では有機に対する認知度や取り組み意識が低いため、同社は国内の生産量増加を目指し、理解度や認知度の拡大に向けた取り組みを進めている。

■有機米の魅力とは?

■環境・体にも優しい

有機米とは農薬や化学肥料に頼らず、水田が本来持つ生産力を引き出して栽培された米だ。そのため、土壌や水質汚染を防ぐ効果があり、結果として、生物多様性の保全にも寄与が期待される、環境にやさしい米だ。また、化学物質による汚染リスクが低いため、消費者にとって安全性が高く、体にも優しい。さらに、米本来の味を感じることができる点も、有機米の魅力的なポイントだ。

■有機米で達成可能なSDGs

世界中で取り組まれているSDGsは、17の目標で構成されており、そのうち4項目が有機米で達成可能な取り組みだ。

目標3

・すべての人に健康と福祉を

有機米は化学物質を可能な限り使用しない生産・加工の方法のため、生態系の健全性が向上し、生物の健康と福祉に貢献可能だ。

目標6、目標15

・安全な水とトイレを世界中に

・陸の豊かさも守ろう

有機米は、水田が本来もっている生産力を引き出して栽培された米のため、土壌や水質汚染を防ぐ効果があり、生物多様性の維持・保全に貢献する。

目標12

・つくる責任、つかう責任

有機米の栽培は、自然の力を活用するので、資源やエネルギーを無駄遣いすることがない。有機米によって、サステナブルな社会の創出を目指すことが可能になる。

■笑里豊(そりーぞ)とは?

「笑里豊(そりーぞ)」とは、イタリア語で「Sorriso」と表記し、「笑顔」という意味である。「笑顔や喜び」を持ち、「人々が集まる自然あふれる大事な場所」で、「豊かな収穫による多幸感」を、米を通じて感じてもらいたいという想いを込めて「笑里豊」という名前が決定された。また「りーぞ」はイタリア語で「Riso」と表記され、「お米」という意味もある。今後は、さらに拡大し、全国各地の厳選された有機米を販売する予定だ。

■第一弾商品

「笑里豊(そりーぞ)」は、厳選された有機JAS認証を受けている有機米のみを取り扱うブランド。第一弾は「福島県産」と「新潟県産」の有機米を販売する

■福、笑い。(福島県産)

2合:1080円

2キロ:3780円

大粒でキラキラとしたつやがあり、甘く香ばしい香り。軽やかさもありながら、もっちりと粘りがあり幸福感がある味わいだ。口に残る甘さはまろやかで、和食系のおかずとの相性がよい米だ。

【写真】艶があり、甘く香ばしい「福、笑い。(福島県産)」

■コシヒカリ(福島県産)

2合:1080円

2キロ:3780円

柔らかさ、繊細な白さ、つやよく滑らかな舌触り。ハリのある粒感だが、歯を入れるともちもちと粘りだし、甘い香りが鼻に抜ける。万能タイプでどんなおかずとも相性のよい米だ。

艶よく滑らかな舌触りの「コシヒカリ(福島県産)」

■コシヒカリ(新潟県産)

2合:1080円

2キロ:3780円

弾力性、白さツヤともに美しく、弾力のある食感は噛みすすめると、しっとりとした粘りに変わり、じんわりと甘さが口に広がる。王道の旨みをしっかりと感じることができる米だ。

王道の旨み「コシヒカリ(新潟県産)」

■国内生産量の増加を目指して

有機米は、土壌や水質汚染を防ぐ効果があり、生物多様性の保全に寄与することも期待できる米だ。環境への負荷をできる限り低減した栽培方法であるため、有機米の生産量を増加することは、サステナブルな社会への一歩を踏み出すためにとても重要な取り組みである。同社では、「笑里豊(そりーぞ)」というブランドを通して、全国各地から厳選された有機米を販売し、有機米の認知度を拡大する取組を行っていく。

今回の商品について担当者に話を聞いてみた。

ーー今回の商品の狙いは?

健康志向な方、所得の多い方、食に興味のある方に提供できればと考えています。

ーー今回の商品のイチオシは?

「福島県産 福、笑い」は人気の商品です。「コシヒカリ」と違い市場にあまり出回っていません。

ーーユーザーへのメッセージは?

有機米を購入することにより、自分たちの次の世代にも安心した社会、持続可能な社会を創出することができます。まだ有機に対しての認知度が低いからこそ、わたしたちのやるべきことはたくさんあると思っています。また、有機米は炊いているときから、香りが異なり、食べたときのツヤも異なります。ぜひ農薬米との違いを楽しんでもらえるとうれしいです。

自分が食べる商品を自由に選択できるからこそ、サステナブルな消費行動を意識的に選ぶことが、持続可能な社会の実現に貢献する重要な行動のひとつである。自然本来の力を活用して栽培された有機米をこの機会に食べてみてはいかがだろうか。

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