(全2枚)
子育て中はどうしても自分のことが後回しになりがちですよね。1人親で奮闘しているなら尚更です。でも、時には肩の力を抜いてリフレッシュする時間も大切なのではないでしょうか。今回は筆者の友人の体験談をお届けします。
離婚で実家に出戻った私。届いたのは……
私は数ヶ月前に離婚し、幼い子ども2人を連れて実家に戻ってきたばかりです。両親や祖母に助けてもらいながらフルタイムで働いています。
そんな私宛に、ある日1通の葉書が届きました。
それは、地元のホテルで行われる同窓会の案内状でした。
でも、毎日が会社と家の往復で、自分の時間なんてほとんどない今の私には、華やかな同窓会なんて、場違いもいいところです。
祖母の言葉に背中を押されて
母は葉書を見て「あら、いいじゃない。久しぶりにみんなに会ってきなさいよ」と言ってくれましたが、子どもたちを両親と祖母に預けて夜に自分の楽しみのために出かけるなんて、申し訳なくてできるわけがありません。
「いいの、別に会いたい人もいないし」
と、自分の気持ちを抑えて言ったその時、私の心を見透かしたように、居間から祖母の優しい声が聞こえてきました。
「人生楽しまなきゃ損だよ。たまには羽目を外して思いっきり楽しんでおいで」
久しぶりにリフレッシュ
その言葉は、まるで魔法の呪文のように私の胸に響きました。
確かに離婚してからというもの、自分のことなんてそっちのけで子どものことばかり優先してきました。
祖母の温かい励ましに背中を押されて「たまには息抜きも必要なのかもしれない……」と思い、私は同窓会に出席することにしたのです。
同窓会当日、会場のホテルには懐かしい顔ぶれが揃い、私は本当に久しぶりにおしゃべりを楽しみました。
離婚の話を打ち明けると、友人たちは「大変だったね。でも1人で抱え込まずに、頼れる人には頼っていいんだよ」と温かい言葉をかけてくれました。
人生を楽しむコツ
あの同窓会を境に、私は少しだけ肩の力を抜いて、子どもたちと向き合えるようになってきたように思います。
必死すぎた自分に気づくことで、少し余裕ができたのでしょうか。
離婚は辛かったけれど、私の人生はまだこれから。
祖母の言葉のおかげで、私はもう1度、自分の人生を歩き始めることができています。
たまには羽目を外すことも、人生を楽しむために必要なスパイスなのかもしれません。
そして、頼れる家族がいることのありがたさを、改めて噛み締めている毎日です。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。