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MCUシリーズのマルチバース・サーガのクロスオーバー映画として計画されている『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』と『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』には、かつてトニー・スターク/アイアンマンを演じたロバート・ダウニーJr.がドクター・ドゥームとしてMCUに復帰することが決定しており、さらに『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』を手掛けたジョー・ルッソ&アンソニー・ルッソ監督が再びメガホンを取ることが明らかになっている。
しかし、ルッソ兄弟監督とともにMCU作品を手掛け、『エレクトリック・ステイト』などNetflix作品でもタッグを組んでいた脚本家のクリストファー・マルクス氏は、今回の『アベンジャーズ』シリーズの製作には参加しないことが判明した。
マルクス氏は海外メディアのインタビューで、マーベルでの仕事にかかる膨大なリソースについて言及し、「片手間ではできない」として辞退した理由を語っている。
”単純にチャンスの問題なんだ。(中略)マーベルの仕事は完全にフルタイムで、片手間でできるものではない。それで、「僕はこっちの仕事(ルッソ兄弟監督の映画スタジオの製作)に専念することにする。なぜなら(MCUの映画には)しっかりと頭脳が必要で、導く人間が必要だから。そして、僕はそれらを愛しているからこそ」と決断したんだ。だから、MCUの仕事が本格化するタイミングで決断する必要があった。マーベルの仕事を“片手間”でやるなんて無理だからね。それは何年にもわたるコミットメントになるんだよ。”
マルクス氏は、ルッソ兄弟監督とマイク・ラロッカ氏が2017年に立ち上げた映画スタジオ「AGBO」でストーリー部門の共同責任者を務めており、スタジオの今後の作品を指揮する立場にある。AGBOのプロジェクトが本格始動する時期とMCUの製作スケジュールが重なったため、自身の仕事に専念するためにマーベルの企画からは手を引いたと説明している。
また、マルクス氏は『アベンジャーズ/エンドゲーム』以降のMCUの展開についてもコメントし、マルチバース・サーガが低迷している背景として、MCUがより「コミックに近い構成」になった点を指摘している。
”私たちが去った後、ある意味、マーベルは良くも悪くも、よりコミックに似たものになったと思う。私たちがそこにいた頃は、物語はもっと直線的でした。他にも無数の出来事が起こっていましたが、コミックを見てみると、それらは同じ世界の中にありながら、物語は拡散し、非直線的で、有機的に広がっています。”
必ずしもこれが悪いことではないとしながらも、彼にとっては懸念すべき点の一つだったようだ。
コミックでは一つの出来事に対して、複数のキャラクターの視点による物語が展開されることが多く、それがコミックではうまくいったとしても、映画などの映像媒体ではなかなか同じように成功させることは難しい。さらにマルチバース・サーガからはドラマの展開もしていることから、追わなければならいない作品が増え、ファンにとてはそれが一種の”義務感”のように感じられたとの指摘もある。
また、ロバート・ダウニーJr.のドクター・ドゥーム役での復帰についても、「とても賢いアイデアだけど、大変な作業」と言及しており、それが彼にとってMCUへの復帰の決定打にはならなかったことを示唆している。
クリストファー・マルクス氏は、スティーヴン・マクフィーリー氏とコンビを組んで脚本を執筆しており、MCUでは『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』など、数々のヒット作を手掛けてきた。
そのうち『ザ・ファースト・アベンジャー』と『ダーク・ワールド』を除くすべての作品でルッソ兄弟監督とタッグを組んでいる。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』と『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』では、スティーヴン・マクフィーリー氏のみが脚本を担当することになっており、マルクス氏の不在による影響がどのように埋められ、マルチバース・サーガのフィナーレがどのように描かれるのかが注目される。
『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は2026年5月、『アベンジャーズ/シークレット・ウォーズ』は2027年5月に全米公開予定だ。


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