藤井聡太七冠が歩んできた道　羽生会長も期待「偉業を盤上で」前人未踏の八冠に挑む！（2023年8月30日）

８月３１日に開幕する王座戦五番勝負。永瀬拓矢王座（３０）に藤井聡太七冠（２１）が挑みます。勝利すれば史上初の八冠達成となる藤井七冠がこれまで歩んできた道を辿りました。

　８年前の２０１５年１１月、愛知県瀬戸市の自宅で将棋をさす中学１年の藤井七冠。

　（母・裕子さん）「ほぼ将棋ですね。ご飯食べて食べ終わるとすぐに将棋。帰ってきてもすぐまた将棋という感じです」

　５歳のときに祖母に教えられて将棋と出会い、すぐにのめり込んでいったといいます。メキメキと頭角をあらわし、小学３年生のときに全国大会で優勝。

　そして２０１６年９月、中学２年生のときに史上最年少１４歳２か月でプロ棋士の仲間入りを果たします。

　（藤井聡太さん　２０１６年９月）「ずっと毎日将棋をしてきたので、将棋は自分の一部みたいな感じでもあります」

　プロ初対局で勝利するとそのまま連勝記録をのばしていきます。

　（河田直也アナウンサー　２０１７年６月）「大阪市福島区にあります関西将棋会館の前にやってきました。２０連勝をかけた対局の１時間半前なんですけども、報道陣の数すごいですね。…いま藤井四段の姿が見えました。午前９時１０分、関西将棋会館にいつものように入っていきました」

　快進撃を続ける中学生プロ棋士に日本中が注目。様々なグッズが販売されるなど全国で『藤井フィーバー』を巻き起こしました。

　２０１７年６月、デビュー１年目にして公式戦２９連勝を達成して３０年ぶりに記録を塗り替えると、２０２０年７月に１７歳１１か月で「棋聖」のタイトルを獲得。将棋の八大タイトル獲得の最年少記録をこれまた３０年ぶりに更新する快挙を成し遂げます。

　これを皮切りに２０２０年８月に二冠達成、２０２１年９月に三冠、同年１１月に四冠、２０２２年５月に五冠、今年３月に六冠と着実にタイトルを獲得していきました。そして今年６月、史上最年少で「名人」を獲得して羽生善治日本将棋連盟会長に続く史上２人目の七冠を達成しました。

　実は藤井七冠、プロ入りを決めた翌日にこのような話をしていました。

　（藤井聡太七冠　２０１６年９月）「羽生先生が七冠をとられたのが２５歳のときだったと思うんですけど、僕もそうありたいと思います」

　自分が２５歳で成し遂げた記録を大幅に更新した藤井七冠について、羽生善治会長は８月７日の名人就位式でこのように話しました。

　（日本将棋連盟　羽生善治会長）「陸上の世界にウサインボルトが現れて次々に世界記録を塗り替えた。今はそのような状況なのではないかと思っています。９秒５８という世界新記録を超えるような偉業を盤上で実現していただけたらうれしいなと」

　数々の記録を塗りかえてきた藤井七冠。８月３１日に開幕する王座戦で前人未踏の八冠へ挑みます。

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