「取り付けよし!」。
地上約10mに設置された高所作業車のバケットから技術者が電線に手を伸ばす。不具合の見つかった接合部のカバーを、絶縁された専用工具をつかって交換していく。作業を行うのは、関西電力の子会社で、大阪市北区に本社を置く関西電力送配電だ。関西電力から送配電事業を分離して設立され、電力設備のメンテナンスなどを担う。
 この日は、大阪市東住吉区の住宅街での作業で、約15分で終了した。修理を終えた電線が澄んだ青空に五線譜のように映る。
 「放置すれば台風による飛来物などで停電につながるリスクとなり、落下する危険もある」と話すのは作業長の高岡陽さん。作業車の下から無線で指示を出し、バケットの技術者に伝える。「安全に、効率よく早く。一人ひとりが力を発揮できる方法をいつも意識している」と話す。

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