新藤兼人賞受賞作『JOINT』の小島央大監督と山本一賢が再タッグを組み、実際の報道から着想を得たオリジナル映画『火の華』が、12月に公開される。

2016年、PKO(国連平和維持活動)のため南スーダンに派遣された⾃衛官の島⽥東介(しまだとうすけ)。ある⽇、部隊が現地傭兵との銃撃戦に巻き込まれる。同期で親友の古川裕司(ふるかわゆうじ)は凶弾に倒れ、島⽥はやむなく少年兵を射殺。退却の混乱の最中、隊⻑の伊藤忠典(いとうただのり)が⾏⽅不明となる。しかし、この前代未聞の“戦闘”は、政府によって隠蔽されてしまう。それから2年後、新潟。悪夢に悩まされる島⽥は、闇の武器ビジネスに加わりながら、花⽕⼯場の仕事に就く。親⽅の藤井与⼀(ふじいよいち)や仲間の職⼈たち、与⼀の娘・昭⼦(あきこ)に⽀えられ、⼼に負った傷を少しずつ癒していく島田。花火師の道に一筋の光を⾒出した矢先、島田に過去の闇が迫る…。

本作は、元自衛官の壮絶な経験とその後の宿命を克明に描いた完全オリジナルストーリー。日本伝統の“花火”をモチーフに、“戦う”ということや“平和”の在り方、そして人間の本質までを問いかける。

監督は、長編デビュー作『JOINT』で新藤兼人賞銀賞に輝いた小島央大。企画・脚本・編集・音楽までを手がける。主人公の島田には、『JOINT』でも主演を務めた山本一賢。共同企画・脚本にも名を連ねる山本は、元自衛官の葛藤と再起を等身大で演じ、圧倒的な存在感を放つ。さらに2人の盟友キム・チャンバが『JOINT』に続いてプロデューサー・出演者として加わり、才気溢れるチームが再集結した。現代を直視する視点と、映画ならではの醍醐味が並走する渾身のフィルムを創り上げた。脇を固めるのは、島田を見守る昭子に柳ゆり菜、部隊で信頼を置かれていた伊藤隊長に松角洋平。島田に花火の哲学を手引きする親方・与一役に伊武雅刀、寡黙な花火職人にダンカンらベテラン陣も出演し、花火師の世界を見事体現している。

新潟県での撮影にこだわった本作。登場する打ち上げ花火は、日本三大花火大会である長岡花火ほか世界クラスで活躍する花火師の監修の元、全て実写で撮影している。また、元自衛官やジャーナリストに数々の取材を敢行し、徹底したリサーチのもと、自衛隊や武器の世界も細部まで忠実に表現。細部までリアリティを追求した撮影と演出は、映画の中の世界を重厚に彩る。

銃弾に始まり、花火の音で締め括られる特報映像では、冒頭、南スーダンでの銃撃戦が手持ちカメラを駆使しドキュメントタッチで捉えられ、臨場感抜群で幕を開ける。「命令に従え」と戦闘の隠蔽を推し進める上層部に対し、「自分はどう償えばいいのでしょうか」と訴える島田の横顔。その後、花火工場で働きながら再出発を図るも、闇の武器ビジネスに加担せざるを得ない境遇が映し出され、ひとりの男が追い詰められていくヒリヒリとしたショットが連なる。そしてラスト、打ち上げ花火に照らされた島田の表情と段々と荒くなる息遣いは苦悶に満ちており、島田の行く末が気になる特報映像となっている。

『火の華』
2024年12月 テアトル新宿、ユーロスペース、T・ジョイ長岡ほか全国公開
監督・編集・音楽:小島央大
企画・脚本:小島央大 山本一賢
出演:山本一賢 柳ゆり菜 松角洋平 田中一平 原雄次郎 新岡潤 キム・チャンバ ゆかわたかし 今村謙斗 山崎潤 遠藤祐美 YUTA KOGA ダンカン 伊武雅刀
配給:アニモプロデュース

【ストーリー】 2016年、PKO(国連平和維持活動)のため南スーダンに派遣された⾃衛官の島⽥東介。ある⽇、部隊が現地傭兵との銃撃戦に巻き込まれる。同期で親友の古川裕司は凶弾に倒れ、島⽥はやむなく少年兵を射殺。退却の混乱の最中、隊⻑の伊藤忠典が⾏⽅不明となる。しかし、この前代未聞の“戦闘”は、政府によって隠蔽されてしまう。それから2年後、新潟。悪夢に悩まされる島⽥は、闇の武器ビジネスに加わりながら、花⽕⼯場の仕事に就く。親⽅の藤井与⼀や仲間の職⼈たち、与⼀の娘・昭⼦に⽀えられ、⼼に負った傷を少しずつ癒していく島田。花火師の道に一筋の光を⾒出した矢先、島田に過去の闇が迫る…。

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