福住仁嶺「人生で一番悔しい表彰台」 大嶋和也と“チームワーク”でめざす頂上【スーパーGT2024】

6月2日、鈴鹿サーキットで行われたスーパーGT第3戦。

2024シーズン初の2位表彰台に立ったそのチームは、まるで最下位になったかのような雰囲気に包まれていた。

その時のことを福住仁嶺(ふくずみにれい・27)は振り返る。

「前回のレースが非常に悔しい結果に終わってしまったので、あんなに悔しい表彰台は今までレース人生で経験したことがなかった」

大嶋和也(おおしまかずや・37)と福住仁嶺のコンビがドライバーを務めるTGRチーム・エネオス・ルーキー。

前回の第3戦。激しい首位争いを演じていたチームは、62周目のピットインのタイミングで逆転。ついにライバルチームの前に出た。

今シーズン初勝利へ、突き進んでいた最中。

チームにまさかのペナルティが告げられた。

『アンセーフリリース』

ピットアウト時に安全を確認せずにマシンを発車させた時にとられるペナルティだ。後方から来るマシンと接触の危険があったのだ。

エネオス・ルーキーは速度制限のあるピットロードを通過しなければならないペナルティを課された。

このペナルティで順位を落とし、目の前にあった優勝は幻に。

ドライバーへの発進の指示にピットクルーのミスがあった。

その悔しいレースから2カ月。8月4日、富士スピードウェイで行われた第4戦。

あのピットストップでステアリングを握っていた福住は、冷静に前回のミスについて語った。

「実際にドライバーがミスする時もありますし、チームでやっていることなので、誰がミスしようがそれは全員の責任だと思っているので、もちろん僕自身も何かできることはあったと思うし、本当に全員の責任だと思って今回は全員でしっかりと反省して良いレースがしたい」

勝つためにはマシンの状態はもちろん、ドライバー2人の速さやメカニックたちのピットワーク、チームの戦略など、チーム全体の総合力が求められるスーパーGT。

エネオス・ルーキーはチーム一丸となって新たな戦いに臨んだ。

そんなチームを福住が自らの走りで鼓舞する。

予選8番手からスタートした福住は、スタートで一気に2台を抜き6位に浮上してみせた。その後も次々と前方を走るマシンを抜き去る圧巻のオーバーテイクショーで3位に浮上。

その走りにメカニックたちも応える。

ミスのないピットワークで今度は大嶋をコースに送り出す。

福住からバトンを受けた大島も残り43周を力走。

結果は4位。

惜しくも表彰台には届かなかったが、2戦連続の上位フィニッシュ。

エネオス・ルーキーはそのチーム力の高さを証明して見せた。

「チームみんながいいクルマを作ってくれて、それで良いパフォーマンスの中で順調に3位まで追い上げることができたので本当に楽しいレースでした。表彰台に登れなかったのは悔しいですけど、今回のレースもう少しできることもあったと思うし、個人的にも細かなミスがあったと思うので、いろいろ見直して次のレース頑張りたい」

次こそはあの「悔しい表彰台」のリベンジへ。

その鍵は間違いなくチームワークにある。

(映像提供:GTA)

「MONDAY MOTOR SPORT」
フジテレビ系「FNN Live News α」内で放送
毎週月曜23時40分~

スーパーGT2024
8月31日(土)~9月1日(日)
第5戦 鈴鹿サーキット
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