「残された生存者を守るために即時停戦を」ガザの医師が語る惨状【グッド!モーニング】(2024年8月19日)

 激しい戦闘が続くパレスチナ自治区ガザで、現地の医師が取材に応じ、惨状を語りました。

■“恒久的な停戦”難題は先送りか

 イスラエルとイスラム組織「ハマス」の戦闘が始まって10カ月。ガザ側の死者数は4万人を超えました。

 アメリカのブリンケン国務長官は18日、10回目のイスラエル入りをしました。

 エジプトの首都・カイロで21日から停戦交渉が再開されるのを前に、ネタニヤフ首相と会談し、停戦合意を達成するよう迫るとみられます。

 しかし、イスラエルとハマスの隔たりは大きく、交渉の行方は予断を許しません。

 そもそも今回の停戦交渉では、恒久的な停戦の在り方など難題の協議は先送りされる見通しで、犠牲者は今後も増え続ける恐れがあります。

■ガザ医師「即時停戦を強く求める」

イズディン・ルルさん(22)
「私は20人の親族を失いました。まだ全員、がれきの下にいます。私は深い悲しみの中にいます」

 こう話すのは、ガザ地区北部の病院に勤めるイズディン・ルルさん。勤務する病院では停電の中、わずかな明かりを頼りに手術が行われています。

ルルさん
「状況は壊滅的で、悪化の一途をたどっています。これほど大量の死者を出すのは極めて悲惨なことです。最大の課題は、医療品やスタッフが日に日に不足していることです。今の状況は過去最悪です」

 今月10日にはルルさんが勤める病院の近くに空爆があり、けがをした人たちが次々と病院に運び込まれましたが、劣悪な医療環境のせいもあっておよそ100人が命を落としました。

ルルさん
「残された生存者を守るため、即時停戦を強く求めます。多くの罪のない人々の命が危険にさらされているのをただ見ているだけではいけません」

(「グッド!モーニング」2024年8月19日放送分より)
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