NY外為市場=ドル幅広く下落、祝日前にポジション調整

11月27日、終盤のニューヨーク外為市場では、休日前の薄商いの中、ドルが幅広く下落した。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 27日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場では、休日前の薄商いの中、ドルが幅広く下落した。米国経済の回復力を強調する一連の指標が発表されたが、月末と重なる長い感謝祭の週末を前に、ポジションの新規構築を図る向きはほとんど見られなかった。

第3・四半期の国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比2.8%増と速報値から変わらず。米経済が第3・四半期に堅調な成長を遂げたことを確認した。 もっと見る

米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げに踏み切るとの見方を強める内容ではなかったが、市場が織り込む利下げ確率は67%にやや上昇した。

10月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.3%上昇し、前月の2.1%上昇から伸びが加速した。インフレ抑制に向けた進展が過去数カ月に停滞していることを示した。

スパルタン・キャピタル・セキュリティーズの主任市場エコノミスト、ピーター・カルディーロ氏は「インフレが若干上昇することは誰もが予想していたが、手に負えないほどにはなっていなかった」と述べた。その上で「12月FOMCで25ベーシスポイント(bp)の利下げが行われ、その後おそらく一時停止となるだろう。その停止はインフレデータによるものではなく、トランプ関税を巡る不確実性によるものとなるだろう」との予想を示した。

ドル/円は約5週間ぶりの安値に下落。1.43%安の150.91円となった。200日移動平均の151.99円を下回ったためドル売りが加速した。

ユーロ/ドルは0.74%上昇し1.0564ドルと1週間ぶりの高値を付けた。

ドル指数は0.74%安の106.06。22日に付けた2年ぶりの高値からは1.9%下落した。

バークレイズの外為ストラテジスト、シェリル・ドン氏は「最近の急激なドル高により、米国外のドル建て資産価格は大幅に下落し、月末にリバランスのためドルを売る必要性が高まっている」と述べた。

ポンドは0.81%高の1.267ドル、豪ドルは0.34%高の0.6494米ドル、ニュージーランドドルは1.06%高の0.5896米ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは5.19%高の9万6414ドル。

表はLSEGデータに基づいています
※外為市場

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