トランプ次期米大統領は、フロリダ州で会談したカナダのトルドー首相が、国境や合成麻薬フェンタニルの密輸など重要な問題への対処を約束したとソーシャルメディアに投稿した。これらの問題を巡ってトランプ氏は大規模な関税を賦課する構えをちらつかせている。
トランプ氏は11月30日のトゥルース・ソーシャルへの投稿で、前夜に自身の邸宅「マールアラーゴ」でカナダ首相と会食したことを「非常に生産的な会合」だったと評価。以前に示唆した25%の関税賦課については言及しなかった。
トランプ氏は「主に麻薬カルテルと、中国からのフェンタニル流入によって米国市民が麻薬まん延の犠牲者となる現状について、米国はもはや傍観しているわけにはいかないと私ははっきりと伝えた」と述べ、「トルドー首相は、米国の家族を襲うこの恐ろしい惨事を終わらせるためにわれわれと協力すると約束した」と明かした。
トルドー首相はX(旧ツイッター)で夕食会についてトランプ大統領に感謝の意を示し、2人の写真を掲載した。
夕食会には、国境の治安を担当するカナダのルブラン公安相とテルフォード首相首席補佐官、米国側からは内務長官に起用されるダグ・バーガム氏と商務長官への登用が決まったハワード・ラトニック氏、大統領補佐官(国家安全保障担当)となるマイケル・ウォルツ氏らが出席した。
トルドー首相は29日にウェストパームビーチのホテルを出た際、「素晴らしい会談だった」と報道陣に語った。
関係者によると、約3時間続いた夕食会では、貿易や国境警備、フェンタニル、ウクライナ、北大西洋条約機構(NATO)、中国、パイプラインプロジェクト、中東など関する議論が行われた。関係者1人によると、トランプ氏は会食の席で、関税計画を進めるかどうかについて具体的な言及はしなかった。
原題:Trump Says Trudeau Pledged Border Action After Tariff Threat (2)(抜粋)
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