今週は夜中まで月の光に邪魔されず星空を堪能できる。やせていく月は、おとめ座の1等星スピカやさそり座の1等星アンタレスと早朝の空でランデブーする。1月第4週の夜空の見どころを紹介しよう。
1月21日(火)~22日(水):月とスピカが共演 未明の東の空で、少しふくらみを残した半月と、おとめ座で最も明るい星スピカが並ぶ。2025年中は毎月、月とスピカの接近が観測できる。スピカは地球から約250光年の距離にある。
1月22日(水):下弦の月下弦の月(Shutterstock.com)

下弦の月(Shutterstock.com)

向かって左側が半分輝いている下弦の月が、真夜中ごろに東の空に昇ってくる。月の出は毎晩50分遅くなるため、週末にかけて月のない暗い夜空の時間が長くなっていく。
1月22日(水)~23日(木):火星がふたご座の「兄弟星」と大接近 暗くなってから南東の空を見上げると、ふたご座の1等星ポルックスの間近に火星が輝いているのが見える。「双子の片割れ」であるカストルもすぐ近くにある。

ふたご座のポルックス(左)とカストル(Shutterstock.com)

ふたご座のポルックス(左)とカストル(Shutterstock.com)

ポルックスは地球から34光年離れており、太陽の9倍の半径をもつ赤色巨星だ。周りを公転する太陽系外惑星が1つ確認されている。地球から51光年の距離にあるカストルは、実際には3組の連星からなる6重連星である。
1月25日(土):月とアンタレスがランデブー 未明から明け方にかけて、南東の空から昇ってくる下弦の三日月と、さそり座の1等星で「さそりの心臓」の異名をとるアンタレスが大接近する。アンタレスは太陽の12倍の質量を持つ赤色超巨星で、観測史上最大級の恒星のひとつだ。

双眼鏡を使って観察すると、オレンジがかった赤色をしているのがはっきりわかる。この色合いと、2年2カ月ごとに火星と接近することから、「火星のライバル」とも呼ばれる。アンタレスの大きさは、太陽系の太陽と置き換えた場合、木星の軌道あたりまで覆ってしまう。

さそり座と赤く輝く1等星アンタレス(Shutterstock.com)

さそり座と赤く輝く1等星アンタレス(Shutterstock.com)

(forbes.com原文)

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