インドのパンディ財務次官は2日、同国政府が多数の輸入品目に対する関税を引き下げたことについて、保護貿易政策に企業が頼れないというメッセージだと語った。米国がカナダとメキシコからの輸入品への25%関税、10%の対中追加関税の発動に動く中での発言となった。

  パンディ氏はインタビューで、「インドは『関税王』ではないというメッセージをわれわれは発している」と述べ、国内産業と投資家の双方に宛てたものだと説明した。

  インド政府は1日、国内製造業の強化と中国以外の進出先を探す企業の誘致を目指し、電子機器から繊維まで幅広い製品に対する関税を引き下げると発表した。2日に発効する。

  パンディ氏は「われわれのメッセージは明確で、保護主義に走るなということだ」と発言。インドの関税率は日本など一部先進国よりはるかに低く、今回の措置は投資家に政策の一貫性を保証するものだと主張した。

  関税が引き下げられる品目にはソーラーモジュールや、トランプ氏が政権1期目から問題視してきた高級バイクが含まれる。

  トランプ大統領が主要新興国で構成する「BRICS」に対し、ドルから別の通貨にシフトするなら「100%関税」を課すと警告したことについて、パンディ氏はインド政府は準備通貨をドルから他の通貨に代えるつもりはないと述べた。

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原題:India Says Tariff Cuts Mean Firms Can’t Rely on Protectionism(抜粋)

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