なでしこジャパン(日本女子代表)は2月26日(水/現地時間)、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴのSnapdragon Stadiumでアメリカ女子代表との2025 SheBelieves Cup第3節に臨み、2-1で勝利しました。
FIFAランキング8位の日本は第2節から8人の先発を変更し、4-3-3の布陣で同1位のアメリカ戦に臨みました。GKは山下杏也加選手、最終ラインに左から北川ひかる選手、熊谷紗希選手、宝田沙織選手、守屋都弥選手が並び、中盤のアンカーに長野風花選手が入ります。その前方に籾木結花選手、長谷川唯選手が立ち、藤野あおば選手、田中美南選手、浜野まいか選手が3トップを務めました。キャプテンマークは熊谷選手が巻きます。
引き分け以上で初優勝が決まる日本はこの一戦でも先制に成功。2分、右サイドの長谷川選手から送られたパスを相手GKの前で受けた籾木選手が、反転して即座に得意の左足でゴールを決めました。しかし、パリオリンピック金メダルのアメリカも14分に素早いパスワークからAlly Sentnor選手がゴールを決め、1-1となりました。その後は互いに攻撃の形をつくります。日本は26分に北川選手がゴール前に切れ込んでシュートを放ちますが、惜しくもゴール右に外れ、1-1で前半を終えました。
後半、ニルス・ニールセン監督は宮澤ひなた選手と古賀塔子選手を投入すると、その采配が的中しました。50分、ドリブル突破を図った藤野選手がFKを獲得。キッカーの長谷川選手が直接ゴールを狙います。ゴール左隅に飛んだボールをGKが弾くと、そこに詰めた古賀選手が日本女子代表2得点目となる勝ち越し点を決め、2-1としました。
この後、攻撃的な選手を次々投入するアメリカに対し、日本守備陣は高い集中力でゴールを守ります。62分には空中戦で相手選手と競り合った熊谷選手が負傷するアクシデントもありましたが、ピッチに立って最終ラインを引き締めます。終盤、Tierna Davidson選手にミドルシュートを許した場面ではGK山下選手が素早い反応でセーブするなど、ゴールを割らせません。
アディショナルタイムも得点を許さなかった日本は2-1でアメリカを破り、3戦全勝でSheBelieves Cup初優勝を達成。過去のアメリカとの対戦成績は1勝8分け31敗(PK戦での勝利・敗戦は引き分け扱い)で、今回の2勝目は2012年3月5日以来、13年ぶり。初めてアウェイでアメリカを下しました。
表彰式では今大会4得点の田中選手が大会MVPに選ばれ、熊谷選手が優勝トロフィーを掲げると多くの花火が上がり、ニールセン監督体制の初タイトルを選手とスタッフで喜び合いました。
(※アメリカ戦の日本選手のコメントは、JFAの各種SNSでご覧ください)
FIFA女子ワールドカップブラジル2027や、2028年のロサンゼルスオリンピックに向けた初陣で、歴史的な勝利を手にしたなでしこジャパン。次回の活動は4月6日(日)14:00キックオフ(予定)の国際親善試合、コロンビア女子代表戦(大阪/ヨドコウ桜スタジアム)です。
監督コメント
ニルス・ニールセン 監督
まずは選手を誇りに思います。少ないトレーニング回数でチームに適応して、とても賢く、勇敢にチームスタイルを示してくれました。試合を重ねるごとに、まとまってくれました。ミスをしても挽回してアメリカに勝利してくれました。(なでしこジャパン)全ての選手が、能力が高くて有能です。スタートのメンバーを変えても、同じスタイルで勝利のためにプレーしてくれました。世界No.1のチームから白星を挙げたので、今回は選手を称えたいです。選手たちを知れば知るほど、より選手のことを理解できますし、それぞれの性格をより知ることができます。シャイな選手や、自信に満ち溢れている選手、みんなの前に出て発言してくれる選手などです。キャンプ最初の数日は、私の問いかけに答えてくれる選手は少なかったですが、徐々に答えてくれるようになりました。今日は世界一のチームに勝てて幸せです。ただ、アメリカは主力を欠いて、ベストのチームではありませんでした。監督のエマ(・ヘイズ)は負けて悔しいはず。試合後は握手をしましたが、次は日本を倒すために強い気持ちで対戦してくると思います。
2025 SheBelieves Cup
大会期間:2025年2月17日(月)~2月28日(金)
会場:アメリカ/Shell Energy Stadium、State Farm Stadium、Snapdragon Stadium
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