米国とロシアの代表団は29日、トルコのイスタンブールで相互の大使館の機能正常化に向けた協議を行った。写真は27日撮影のロシアのプーチン大統領(2025年 ロイター/Sputnik/Alexander Kazakov/Pool via REUTERS)
[イスタンブール 27日 ロイター] – 米国とロシアの代表団は27日、トルコのイスタンブールで相互の大使館の機能正常化に向けた協議を行った。ロシアのプーチン大統領は、トランプ政権との初期の接触に期待を表明した。
タス通信によると、協議は米国総領事公邸で6時間にわたって行われた。議題は外交官の処遇という狭い範囲に限定されたものの、将来的に核軍縮や経済協力など米ロ関係の全般的な進展につながる可能性がある。
今回の会合には米国からコールター国務副次官補、ロシアからダルチエフ外務省北米局長が出席した。ダルチエフ氏は現在空席になっている駐米大使の有力候補とされる。
米国務省は外交官・職員の数やビザ(査証)、外交官が業務を行うための銀行サービスなどの問題が話し合われたと明らかにした。
「米国側は銀行サービスや契約サービスへのアクセス、またモスクワの米大使館における安定的かつ持続可能な職員体制を確保する必要性について懸念を表明した」と説明した。
近くフォローアップ会合が開かれる予定だが、日時や場所は決まっていないとしている。
プーチン氏は27日、連邦保安局(FSB)職員に対し、「米新政権との最初の接触は一定の期待を抱かせるものだと認識している」と語った。
「政府間の関係を修復し、世界の安全保障体制に積み重なってきた多くの制度的・戦略的問題を徐々に解決していこうという共通の意欲がある」と述べた。
ロシア外務省のザハロワ報道官は、今回の協議が信頼を醸成し、二国間関係の「障害」を取り除くための一連の接触の第一歩になるとの見方を示した。
ロシアのラブロフ外相は、今回の協議の結果で両国がどの程度迅速に前に進むことができるかが示されると指摘した。米国務省は事前に、今回の会合で政治や安全保障、ウクライナ問題は取り上げないと明確に示していた。
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