英国のドッズ開発担当相は28日、スターマー首相が防衛費増額のため対外援助の予算削減を決定したことを受け、辞表を提出した。写真は1月14日撮影(2025年 ロイター/Chris J. Ratcliffe)
[ロンドン 28日 ロイター] – 英国のドッズ開発担当相は28日、スターマー首相が防衛費増額のため対外援助の予算削減を決定したことを受け、辞表を提出した。
スターマー氏は27日にホワイトハウスでトランプ米大統領と会談。英国はその数日前に、欧州の安全保障強化に貢献する用意があると示すため、防衛費の増額を表明。財源として、対外援助の予算を国内総生産(GDP)比0.5%から0.3%に削減して充てるとした。
ドッズ氏は、パレスチナ自治区ガザ、スーダン、ウクライナなどへの英国の援助を続けることは不可能になるとし、「最終的に、絶望的な状況にある人々の食料や医療が削られ、英国の評価を深刻に傷つける」とSNS(交流サイト)のXに投稿した。米政権が国際開発庁(USAID)の援助を一時停止すると表明したことに追随しているとみられているのが現実だとも指摘した。
スターマー氏は書簡でドッズ氏の仕事に謝意を表しつつも、「決定は困難で痛みを伴い、軽々しく下したものではない」とした上で、「国家安全保障はいかなる政府にとっても常に第一の責務でなければならない」と記した。
経済協力開発機構(OECD)によると、英国は2023年に国際援助に190億ドルを超える額を拠出。米国がトップで、英国は5位だった。
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