中国の製造業活動が2月に再び拡大に転じた。米国の関税引き上げと内需低迷に打撃を受けているものの、同国経済の底堅さが示された。
国家統計局が1日発表した2月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.2と、1月の49.1から上昇。ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値は49.9だった。活動拡大・縮小の境目は50。
建設業とサービス業を対象とする非製造業PMIは50.4と前月の50.2から上昇。市場予想に一致した。
PMIは毎月最初に発表される公式データであり、米国との貿易戦争が激化する中で、見通しが不安定な中国経済の健全性を図る上で重要な指標となる。
2月の製造業活動の安定化は、5日から北京で開幕する中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に出席する政府高官らが製造業への刺激策を加速させるよう中国政府に圧力をかける必要性が弱まったことを意味する。
中国の習近平国家主席は、国内外の課題に直面する中、政府高官らに冷静さを保つよう促し、米国が課した新たな制約に対して慎重なアプローチを取る姿勢を示唆。一部のエコノミストは、全人代で消費を促進する措置が導入されると予想している。
原題:China Factory Activity Returns to Expansion But Trade Risks Grow(抜粋)
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