中国の李強首相は、同国が「予想を超える衝撃」に備えていると述べた。トランプ米大統領は4月、貿易相手国に対するさらなる関税措置を発表する見通しで、世界各国が身構えている。

  李首相は23日、世界の企業経営者が参加した北京での会議で、経済の分断が進む中、各国は市場を開放すべきだと語った。

  李氏は「不安定さと不確実性は高まりつつある」とし、「そうした現状において、各国が市場をさらに開放し、全ての企業がリソースの共有を一段と進めることが、より一層重要だと考えられる」と述べた。

  2日間にわたるこの会議には、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)やクアルコムのクリスティアーノ・アモンCEO、ファイザーのアルバート・ブーラCEO、サウジアラムコのアミン・ナセルCEOら大手企業の経営トップが出席。ブルームバーグ・ニュースは先に、事情に詳しい複数の関係者の話として、世界の企業経営者が同会議への出席のため訪中し、一部の出席者は28日に習近平国家主席と会談する方向で計画中だと報じていた。

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  デーンズ米上院議員(共和)は22日に何立峰副首相と会談。23日午後には李首相とも人民大会堂で会談した。デーンズ議員は、米上院外交委員会のメンバー。李首相との会談にはフェデックス、ボーイング、ファイザー、クアルコムなど米企業7社の幹部、さらに中国外務省や商務省の当局者らも同席した。

  李首相は「中国と米国は共に、協力により利益を獲得し、対立により損失を被るということを歴史は示している」と指摘。「米国側が中国とともに取り組み、中米関係の安定的で健全かつ持続可能な発展を促進していくことを希望する」と述べた。

  米中関係全米委員会(NCUSCR)のスティーブン・オーリンズ委員長は「トランプ大統領と習主席による会談を実施し、両国の官僚に対し建設的な政策を採用するよう伝える必要がある」と指摘。「会談が実施されなければ、惰性で関税の引き上げ、輸出規制や投資規制の強化といった方向に進み、米中関係がより困難なものになるだろう」と述べた。

原題:China Says It’s Prepared for Shocks as US Tariffs Loom (2)(抜粋)

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