防衛省に「統合作戦司令部」発足 陸・海・空自衛隊を一元指揮 日米連携へ影響は?【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年3月25日)
自衛隊にとって大きな節目です。24日、新たに「統合作戦司令部」が発足しました。その役割とは?
■「常設」にする狙いは?
荘厳な音楽とともに、隊員たちの前を歩く一人の男性。自衛隊として初めての役職となる「統合作戦司令官」に就任した、南雲憲一郎空将です。
24日、東京・市ケ谷の防衛省内に設置された「統合作戦司令部」。その役割は、全国で22万余りの隊員がいる「陸・海・空」の自衛隊を一元的に指揮することです。
中谷元防衛大臣
「この度の統合作戦司令部の新設は、我が国の安全保障上、極めて大きな意義を持つもの」
もともと、各自衛隊の司令部はそれぞれ「朝霞」「横須賀」「横田」に置かれ、大規模な災害など必要に応じて、統合部隊を臨時に編成してきました。
それを今、「常設」にする狙いは何なのでしょうか?
元統合幕僚長 河野克俊氏
「安全保障環境が厳しくなってきたということも当然ある。北朝鮮の問題、中国の東シナ海での行動、そういったことが加速させた客観的要素ではある」
南雲憲一郎統合作戦司令官
「我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くため、平素から有事に至るまで、シームレス(切れ目なし)に事態に的確に対応する」
■今後の日米連携に、影響は?
これまでも河野氏らが歴任した、「陸・海・空」の上に位置する「統合幕僚長」という役職はありました。問題は、その“忙しさ”です。
総理大臣や防衛大臣のそばで、補佐するという仕事に加えて…。
元統合幕僚長 河野克俊氏
「以前はワシントンの米軍トップである統合参謀本部議長との対話のカウンターパートも統合幕僚長が担っておりましたし、インド太平洋軍司令官のカウンターパートも統合幕僚長が一人二役やっていた。今までの体制に比べると、非常に強化された」
今後は「統合幕僚長」が大臣らの補佐に専念し、「統合作戦司令官」が現場の指揮を担当する形になります。
一方で気になるのは、アメリカメディアのCNNが先週、トランプ政権が経費削減のため「在日米軍の強化計画を中止する可能性がある」と報じたことです。その計画の中には、日本の「統合作戦司令部」と向き合うための「統合軍司令部」をアメリカが日本国内につくることも含まれていました。
今後の日米連携に、影響はないのでしょうか?
河野氏
「私は、自衛隊の統合作戦司令部が、直接ハワイ(インド太平洋軍司令官)と連携を取ることで、そんなにマイナスにはならないと、個人的には思っている」
(「グッド!モーニング」2025年3月25日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
WACOCA: People, Life, Style.