「丁度可知差異(ちょうどかちさい)」が企業の“譲れない共通点”? ロングセラーのパッケージの秘密…微妙な変化が売上げに影響も!【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
誰もがどこかで手にした覚えがある
ロングセラー商品。取材すると長く愛される商品にはパッケージに企業が“譲れない共通点”ががあるようです。
■「丁度可知差異」ってなんだ?ロングセラーの共通点
良原安美キャスター:
定番お菓子、ロッテの「チョコパイ」が売上げ過去最高を記録したということで「ロングセラー」商品について調べました。すると「パッケージに共通点」があるという事が分かりました。
共通点は 「丁度可知差異」(ちょうどかちさい)。
法政大学・文学部心理学科の越智啓太教授によると心理学用語で「ぎりぎり違いが分かる最小の変化」 という意味だということです。
ロングセラーのパッケージには「丁度可知差異」の戦略が使われていることが多いといいます。
例えば、ロングセラーの商品がリニューアルしたとき、変化が大きいとこれまでのファンが離れてしまいます。しかし、変化が全くないと新しいファンが獲得できません。
少しずつ変えていくことで、これまでのファンを獲得しながら、新しいファンを取り込んでいくという戦略だということです。
■明治「ブルガリアヨーグルト」にも「丁度可知差異」が…
良原キャスター:
2018年~2023年の明治ブルガリアヨーグルトのパッケージも絶妙な変化をしています。
2018年~2022年
▼「LB81」の後ろの色
▼リボンの影
▼文字を取り囲むグラデーション
2022年~2023年
▼縁が丸くなった 他
まさにこれが「丁度可知差異」です。
明治・発酵マーケティング部の須川裕介さんは 「短期間では気づかれない変化ですが、長期で見ると大きな変化があります」と話します。
歴代のパッケージを見てみると少しずつ変化していますが、変わってない点は「字体」と「色合い」だということです。
■グリコの「カフェオーレ」も小さな変化を繰り返していたが…2020年に大幅リニューアル
良原キャスター:
江崎グリコのカフェオレも小さな変化を繰り返しています。
特徴は「ストライプ柄」と「イラスト」ですが、2020年に健康志向で砂糖の割合を50%減らしたり中身をリニューアルし、パッケージも大きく変わりました。
今、店頭に置かれているものは「ストライプ柄」も「イラスト」も無くなっています。
井上貴博キャスター:
違和感で手に取りそうな気がしますが、変えすぎても良くないのですね。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
例えば行きつけのラーメン屋とかでも、少しずつ味が変わって、長い年月で見たら意外と大きく変わっているというお店もある気がしています。
■ハイチュウ→HI-CHEW 2024年に表記が変化 味の素の調味料も…
森永製菓「ハイチュウ」も少しずつ変化していますが、1986年から「ハイチュウ」の文字は変わっていません。ただ、2024年に「ハイチュウ」から英語の「HI-CHEW」になりました。
グローバル展開をする中で、2024年に英語にすることを決断したということです。
続いて、 味の素のロングセラー「ほんだしⓇ」。
1970年からオレンジ色の背景に紺色の文字で「ほんだしⓇ」を続けていましたが、2007年にこれまでの「紺色文字」から「白文字」に変更しました。
しかし、2011年には「紺色の文字」に戻りました。
味の素「ほんだしⓇ」ブランド担当者は「デザイン変更後、売上げの伸びが鈍化し、すぐに紺色文字に戻しました。予想以上に紺色文字の「ほんだし」が浸透していることに気づかされました」と話しています。
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<プロフィール>
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父
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