ザポロジエ原発「ロシアの施設」、他国への管理移転不可=外務省

ロシア外務省は25日、ロシアが占領するウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所について、同原発はロシアの施設であり、管理をウクライナや他のいかなる国にも移転することは不可能との見解を示した。写真は2023年6月撮影のザポロジエ原子力発電所。(2025年 ロイター/Alina Smutko)

[モスクワ 25日 ロイター] – ロシア外務省は25日、ロシアが占領するウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所について、ロシアの施設であり、管理をウクライナや他のいかなる国にも移転することは不可能との見解を示した。

また、核の安全性を適切に確保できなくなるとして、共同運営も認められないとの立場を示した。

米ホワイトハウスによると、トランプ大統領は19日にウクライナのゼレンスキー大統領と行った電話会談で、ウクライナの原子力発電所の運営を支援し、場合によっては米国が所有する可能性を示唆。ただ、ゼレンスキー氏は20日、トランプ氏との電話会談でザポロジエ原発はウクライナの管理下になければ稼働しないと伝え、米国が所有する可能性について協議しなかったと明らかにしている。 もっと見る

ロシア外務省は、同国軍が一部支配するザポロジエ州が住民投票でロシアに併合された4州に含まれるとし、大統領令によりザポロジエ原発は正式にロシアの所有物となったと述べた。

西側諸国はこの住民投票を偽りだと断じている。

同省は声明で、「ザポロジエ原発がロシアの原子力部門に返還されることは、かなり以前から既成事実となっている。原発をウクライナや他の国の支配下に移すことは不可能だ」と述べた。

ロシア軍は侵攻初期にザポロジエ原発を占拠。同国とウクライナはそれ以降、原発の安全を脅かす攻撃を仕掛けていると互いに非難している。

同原発は現在、電力を生産していないが、国連の原子力監視機関がウクライナの全ての原発と同様に、監視員を常駐させている。

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