エージェント型サービスの普及で何が変わる、課題は何か
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平井卓也・自民党デジタル社会推進本部長(筆者撮影)
デジタルテクノロジーが社会全体を大きく変革する今、私たちが直面している課題と未来への展望を、平井卓也衆院議員・自民党デジタル社会推進本部長と共に深掘りする機会を得ました。
平井議員は、デジタル政策の第一線で活躍されてきた政治家です。
デジタル庁の設立をはじめとした日本のデジタル化推進に尽力され、これまでにデジタル大臣、デジタル改革担当大臣、内閣府特命担当大臣、情報技術担当大臣などを歴任されてきました。
今回の対談では、最新のAI技術動向、特に生成AIである「GPTシリーズ」の進化、エージェント型AIが引き起こす社会的インパクト、さらに法整備や社会的課題について幅広く語っていただきました。
この対談を通じて、日本が今後どのような戦略をもってデジタル時代を迎えるべきか、私自身も多くの気づきを得ました。
読者の皆さまにも、日本が世界のデジタル競争に勝ち抜くためのヒントを感じ取っていただければ幸いです。
GPT-5が作り出す全く新しい世界
木寺祥友:本日はよろしくお願いいたします。平井先生の村井純慶応義塾大学名誉教授(内閣官房参与、デジタル政策担当)との対談動画も拝見しました。非常に勉強になりました。
AIの進化は本当に目覚ましいものがありますね。特にGPTシリーズは私自身も日々活用していますが、次の「GPT-5」では大幅な進化が見込まれていると聞いています。
現在でも多くの企業がAIを業務に取り入れていますが、その範囲は今後さらに広がるでしょうね。
平井卓也議員:こちらこそよろしくお願いいたします。動画もご覧いただきありがとうございます。
おっしゃる通り、まもなく登場するGPT-5は特に大きな進歩が期待されており、これまでユーザーが細かな選択を迫られていたものが、自動的に最適解を導き出すことになります。
これにより、使いやすさが飛躍的に向上すると予想されています。また、AIの普及に伴ってエージェント型サービスの拡充も加速するでしょう。
木寺:これまでユーザーが自ら行っていた操作をAIが自動で判断してくれることで、さらにユーザー層が広がるでしょうね。
一方、エージェント型のサービスが注目されているものの、これらエージェントが自律的に活動する中で責任の所在や法的な整備が追い付いていない状況です。
こうした法整備を迅速に進める必要がありそうですね。特に、エージェントが独自に意思決定を行った際の責任分担は非常に複雑な問題です。
平井:まさに重要な課題ですね。
エージェントが日常業務だけでなく、株式売買や仮想通貨管理のような金融分野でも自律的な活動を始めると、法的な課題がより顕著になります。
そのため、規制や法整備を早急に整えておかなければ、社会的混乱を招く危険性があります。
私自身、AIを日々の作業の中で積極的に活用しており、ルーティン作業をAIに任せることで、クリエイティブな業務により集中できるようになりました。
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