欧州の指導者たちが、トランプ米政権の外交政策の劇的な変化への対応に苦慮する中、バンス副大統領が今月下旬、イタリアを訪問する予定であることがわかった。
ブルームバーグ・ニュースが入手した書簡によると、在ローマ米国大使館は1日、イタリア外務省にバンス氏による訪問計画を伝えた。関係者によると、計画は流動的で、最終決定前に変わる可能性もある。
暫定的なスケジュールによると、バンス氏は18-20日にローマに滞在する予定となっている。米国の外交官はイタリア側に、メローニ首相との会談を調整するよう要請した。メローニ氏はホワイトハウス訪問を予定していると発言してるが、訪問の日程はまだ決まっていない。
米国のバンス副大統領
Source: UPI
バンス氏の事務所と、米国大使館はコメントを控えた。
バンス氏は、イタリアの右派ポピュリズム政党「同盟」党首でもあるサルビーニ副首相兼インフラ・運輸相と近いとされる。サルビーニ氏は先月、バンス氏と会うため米国を訪れる以降を示し、外交政策は外務省と首相府の管轄であるとして、タヤーニ外相から非難された経緯がある。
バンス氏が、欧州を民主主義的価値観から逸脱しているとして批判したことを受け、欧州側には、バンス氏を攻撃的と見る向きもある。バンス氏の態度は、ウクライナ問題や関税を巡り深まっている米国と欧州との溝を、さらに深めるとの懸念もある。
原題:Vance Plans Rome Visit Amid Brewing Tensions With Europe(抜粋)
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