米国のウィトコフ特使とロシアのドミトリエフ特使が2-3日、米・ワシントンで会談した。トランプ米大統領は、ウクライナとの停戦に向けた交渉が進展しないとして、プーチン大統領へのいら立ちをあらわにしている
事情に詳しい関係者によると、ドミトリエフ氏がロシアへ戻ってプーチン氏へ会談の報告を行った上で、両国は次の対応を決めることになる。
ドミトリエフ氏は3日、米CNNのインタビューで「ウィトコフ氏は解決策に大きな重点を置いていた。合意をどう完了させるかについて互いに理解し、この点において多くの議論をした」と述べた。
米国のウィトコフ特使
Source: Bloomberg
米国側は、交渉でのロシア側の進みの遅さにいら立ちを募らせている。米ホワイトハウスは先週、ロシアが黒海での部分的停戦に合意したと発表した。だが、ロシアが制裁の緩和を条件として示したことで、進展の期待は霧散した。ロシア側の主張は、米国側が声明で示した合意の条件と矛盾している。
ロシアとウクライナは、エネルギー施設に対する30日間の攻撃停止を巡っても、互いに違反したと非難し合っている。
ロシアのドミトリエフ特使(2021年6月)
Photographer: Andrey Rudakov/Bloomberg
トランプ氏は先週、プーチン氏に「頭にきている」と述べ、停戦が成立しなければロシアの石油に追加関税をかけることをほのめかした。
ウィトコフ氏との会談後、ドミトリエフ氏は通信アプリ「テレグラム」上でロシアメディア向けの動画コメントを投稿し、「さまざまな点で明らかな不一致があるが、対話していく」と述べた。トランプ政権の高官らについては「地政学的問題を解決する意思があり、ロシアの立場に耳を傾けた」としている。
原題:Witkoff Meets Putin Envoy in the US as Trump Grows Impatient (1)(抜粋)
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