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2025.04.03

3月17日、ブラジル連邦共和国南部サンタ・カタリーナ州フロリアノポリス市で、JICAの円借款事業を通じて整備された下水処理場の稼働開始を記念する式典が開催されました。式典には、サンタ・カタリーナ州ジョルジーニョ・メロ知事やフロリアノポリス市トパーズィオ・ネト市長、実施機関等事業関係者が参加し、日本側からは宮崎明博JICAブラジル事務所長が出席しました。

稼働開始した下水処理場

サンタ・カタリーナ州は、ブラジル国内でもっとも経済・社会発展が進んでいる州のひとつです。また、その豊かな自然環境を資源とし国内外から多くの観光客を受け入れています。一方で、内陸部から沿岸部への人口移動が進んだこと、沿岸部の都市を訪れる観光客が増加したことなどから、河川や海水の水質悪化が進み、下水処理設備の整備の遅れや自然環境や地域住民の公衆衛生への影響等が課題となっていました。

こうしたなか、本事業はサンタ・カタリーナ州沿岸地域の州都フロリアノポリス市と州内他2市において5つの下水処理システムの新設・拡張を行なうことで州内の下水道の普及を促し、州内の環境・衛生状況の改善を図ることを目的に開始されました。JICAはサンタ・カタリーナ州上下水道公社(Companhia Catarinense de Águas e Saneamento-CASAN)に対し総額およそ144億円の円借款を供与し、下水処理場、ポンプ場、下水管きょ等処理システムの整備を支援してきました。本事業により、事業対象地域の下水道普及率は事業実施前の7%から64%に上昇することが見込まれており、地域住民の生活環境の改善や自然保護への貢献が期待されます。

式典の様子:州知事(左)、市長、CASAN幹部ら、宮崎所長(右)

今回の稼働開始により、計画された5つの処理システムのうち4つが稼働を開始したことになります。式典では、CASANのエジソン・モリス総裁より、JICAの長きに亘る支援への謝意が述べられ、また宮崎所長からも、JICAがサンタ・カタリーナ州の環境や公衆衛生改善に貢献できることの喜びを伝えました。JICAの資金供与は2024年末に終えていますが、残る1つの下水処理場の拡張工事が進捗中であり、着実に工事が進み完成するよう、実施機関であるCASANと共に事業を進めていきます。

(写真提供:CASAN)

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