4月6日、イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ南部のラファ近郊で国連職員らが死亡した救急車への攻撃について、新たな詳細を明らかにし、当初の説明を修正した。ただ、現在も調査中としている。画像はパレスチナ赤新月社が公開したビデオのスクリーンショット。3月23日、ガザ地区南部で救急隊員がイスラエル軍の銃撃で死亡した事件の最後の瞬間だという。が映し出されている。提供写真(2025年 ロイター)
[エルサレム 6日 ロイター] – イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ南部のラファ近郊で国連職員らが死亡した救急車への攻撃について、新たな詳細を明らかにし、当初の説明を修正した。ただ、現在も調査中としている。
パレスチナ赤新月社の救急隊や国連職員ら15人が3月23日に銃撃を受け、埋められた遺体が1週間後に発見された。 もっと見る
イスラエル軍は当初、無灯火で標識もない「不審な」車両が陣地に接近してきたため発砲したと発表していた。また、パレスチナ赤新月の車両に乗っていたイスラム組織ハマスとイスラム聖戦の戦闘員9人を殺害したと主張していた。
しかし、死亡した男性の携帯電話から回収された動画には、ライトを点灯した救急車と消防車であることが明確に示されており、制服を着た救急隊員が銃撃される様子が映っていた。
事件の唯一の生存者とされるパレスチナ赤新月の救急医療隊員も、明確な標識を付けた緊急対応車両に兵士らが発砲するのを目撃したと証言している。
イスラエル軍当局者は5日、記者団に対し、現場からの最初の報告書には灯火に関する記述がなかったと釈明した。「現時点で分かっているのは、最初の説明をした人物が誤っていたということだ。その理由を究明している」と語った。
「われわれの情報によれば、現場にはテロリストがいた。だが捜査はまだ完了していない」と述べた。過激派だと特定した根拠や証拠については、機密情報であることを理由に説明を拒否した。
また、兵士らが救急隊員に手錠をかけ、至近距離から発砲したとの報道を否定した。
「イスラエル軍が事件を隠蔽しようとした事実は一切なく、直ちに国連に通知した」と述べた。国連がすぐに遺体の回収に来なかったため、兵士は動物が近寄らないように遺体を砂で覆ったという。
道路の通行を確保するために現場にあった車両を重機で移動させたと述べたが、なぜ車両が押しつぶされ、埋められたのかは説明できなかった。
国連は先週、遺体の所在について知らされていたものの、イスラエルにより数日間現場への立ち入りを拒否されていたと指摘した。
米国家安全保障会議のヒューズ報道官は「ハマスは救急車や民間人を人間の盾としてテロに利用している」と述べ、ハマス側に責任があるとの見解を示した。
「トランプ大統領は、この戦術がイスラエルにとって対応が困難な状況を生み出していることを理解しており、ハマスに全責任があると考えている」と述べた。
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