【写真で見る】「計画はグリーンライトだ」機密情報が飛び交った、シグナルのやり取り

■命がけで機密を盗み、あなた方に教えてくれる人物は殺される…

かつてニクソン政権下、後に大統領辞任に追い込まれる政治スキャンダルがあった。事の発端が起きたビルの名を取って“ウォーターゲート事件”と名付けられた。そして今、“ウォーターゲート事件”になぞられ“シグナルゲート”と呼ばれている問題が起きている。トランプ政権下で起きているのは、イエメンの武装組織フーシ派への攻撃に関する軍事機密のやりとりに民間の通信アプリ『シグナル』のグループチャットが使われていたこと。グループに何故かジャーナリストが招待されていたために事態が明るみに出た。この問題、ただ「情報管理が甘い」ということでは済まない深い問題を抱えているものだという。

ウォルツ大統領補佐官のグループチャットにはバンス副大統領、ヘグセス国防長官、ルビオ国務長官、ラトクリフCIA長官など政権の重要人物が名を連ねていた。

チャットのやりとりは一部公開されているが、本人も機密情報に接する機会のあるRUSI英国王立防衛安全保障研究所のI秋元千明氏は…。

英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)日本特別代表 秋元千明氏
「今回問題は3つあります。これが軍事機密かどうか。『シグナル』が適切かどうか。何故ジャーナリストが招待されたのか。まず内容的には完全に軍事機密です。2つ目に『シグナル』ですが、私も実はロンドンとのやりとりはシグナル以外使わない。発信側と受信側でそれぞれ暗号化するので中間で傍受できない。基本的に解析不可能といわれ出回っている通信アプリでは最も秘匿性が高い。だからって軍事機密に使っていいかっていうとそうじゃない。端末がハッキングされる可能性がありそうされたらもう終わりなんです…」

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