こんにちは!リコです。
最近スーパーでサンマが高くなったな〜とか、釣りに行っても前よりサバが減ってる気がする…
そんな話、釣り場でもよく聞きますよね。
で、「きっと中国が公海で取りすぎてるんじゃないの?」って思ってませんでした?
私も、そう思ってました。
でも、実は今、日本のサバ漁が“ジャイアン扱い”されてるって話、出てるんです。
え、それこっちのセリフじゃない!?って思ったけど、調べてみたら…意外と一理あるかも。
サバ漁で“ジャイアン”って言われる背景
話のきっかけは、日本の一部漁業団体が「サバの資源を守るために、公海での漁獲規制を強化してほしい」と国際的に求めていること。
それ自体はすごく大事な提案なんだけど――
実は、日本もその公海でかなりサバを獲ってるんですよね。
他国に「取りすぎるな!」って言いながら、自分たちはしっかり漁をしてる。それが、「全部オレのものだ!」っていうジャイアン感に見えちゃってるんです。
とくに近年、日本の漁場では資源が減少していることもあり、国内だけでなく公海にも出ていく漁が増えているのが現状。
たとえば、日本のサバの漁獲量は2015〜2017年あたりで年間33万トンと好調だったけど、
2023年には約7.3万トンにまで落ち込んでいます(出典:水産研究・教育機構 2023年報告)。
つまり、「自分のところで減ったから、外に獲りに行く」構図ができちゃっている。
もちろん、漁師さんたちの生活がかかっているので一概に責められないけど、海外の目線からすると、「それで他国に規制を求めるのはどうなの?」となるわけです。
サンマがいないのは中国のせい…とは言い切れない
逆に、サンマに関しては「中国が全部持ってっちゃうからだ!」ってイメージが強いですよね。
私もそう思ってたし、釣り人同士でもよく話題になるし。
でも、実はサンマの減少には自然の変化がかなり関係していることがわかっています。
まず、三陸沖ではここ10年で海水温が約2度上昇していて(いわゆる黒潮大蛇行)、その影響で、サンマの回遊ルートがかなり沖合にずれてしまったと言われています。
加えて、親潮の勢いが弱まったことで、プランクトンが減り、サンマの稚魚が育ちにくくなっているという研究報告も。
もちろん、中国や台湾の漁船が公海で大規模に獲っている影響もありますが、農林水産省の資料によると、「人為的要因は40%程度、残り60%は環境要因」と見られているそうです。
国際協調の動きと、日本の役割
こうした資源の争奪戦を防ぐために、2015年にNPFC(北太平洋漁業委員会)という国際機関が立ち上がりました。
日本・中国・韓国・ロシアなど8カ国が参加していて、公海でのサバやサンマの漁獲枠を科学的に管理することを目指しています。
たとえば2023年からは、日本の提案により、公海でのサバの漁獲量が12万トンに制限されるようになったり、
サンマについても、中国・台湾の公海漁獲を2025年までに30%削減する目標が立てられたりしています。
ただし、ロシアのように「うちは自国のEEZだからNPFCのルール関係ない」と主張している国もあって、足並みが揃わない課題もまだまだあるんですよね。
地域ごとに“海の変化”は違う
ちなみに、こういった海の変化って、実は地域ごとに全然違うんです。
たとえば、三陸沖では水温が上がってサンマが沖に逃げてる一方で、新潟県の中越沖では、ゴマサバが比較的安定して釣れているという調査結果もあります。
一方、東シナ海では水温上昇の影響でマサバの漁場が狭まっていて、安定的な漁獲が難しくなっているとも。
釣り人としても、「この時期、この場所でこの魚が釣れにくくなった…」という感覚って、実はこういう海の変化や国際的な漁業の影響とつながってることが多いんですよね。
釣り人にできることって、ある?
こんな国際問題、釣り人が関われるの?って思うかもしれないけど、
実は私たちにもできること、ちゃんとあります。
たとえば…
・小さな魚はリリースして、成長を待つ
・釣った分だけ持ち帰る
・海の変化や漁業のニュースにちょっと目を向けてみる
それだけでも、“魚を獲る側”から“海を守る側”の意識が芽生えると思うんです。
そしてなにより、釣りって「自然と会話する趣味」だと思うからこそ、海がどう変わってるのかを知ることって、自分の釣りをもっと深く楽しむことにもつながるんじゃないかなって思います。
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