ロシア、オーストリア向けガスを転売 供給停止受け

 11月17日、ロシアからオーストリアへのガス供給は価格を巡る対立から、前日に続いて停止された。写真はオーストリアのガス企業OMVの看板。5月28日、ウィーンで撮影(2024年 ロイター/Leonhard Foeger)

[ベルリン/プラハ/ロンドン 17日 ロイター] – ロシアからオーストリアへのガス供給は価格を巡る対立から、17日も前日に続いて停止された。ガス会社や関係者、データによると、別の欧州諸国が停止分に相当する量を買い付けた。

ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロム(GAZP.MM), opens new tabは16日、オーストリアのガス企業OMV(OMVV.VI), opens new tabへのガス供給を停止したと発表した。契約を巡る訴訟の仲裁補償として、同社が一部ガスを押収すると警告したことを受けた措置。

ただガスプロムによれば、欧州連合(EU)向けの主要輸送ルートであるウクライナ経由での総供給量は日量4240万立方メートルと、最近の水準にとどまるという。

オーストリアが供給停止前に受け取っていたガスは日量1700万立方メートル。停止後は、別の欧州諸国がこれに相当する量のガスを買い付けている。

スロバキア国営企業SPPはロシア産ガスの供給を引き続き受けていると明言。欧州では、ロシア産ガスへの「大きな関心」がいまだにあり、他国も購入量を増やしていると示唆した。

消息筋は、ロシア産ガスは他国より依然として安価であるため、オーストリア向けガスはたちまち他国に仕向けられたと明らかにした。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

Berlin correspondent who has investigated anti-vaxxers and COVID treatment practices, reported on refugee camps and covered warlords’ trials in The Hague. Earlier, he covered Eastern Europe for the Financial Times. He speaks Hungarian, German, French and Dutch.

WACOCA: People, Life, Style.