EUガス価格上限、60ユーロに設定を=イタリア・エネルギー相

イタリアのピケットフラティン環境・エネルギー安全保障相は1月3日、緊急導入している天然ガスの上限価格について、適用期間を延長し、メガワット時当たり60ユーロに設定すべきだと発言した。2024年11月、アゼルバイジャンのバクーで撮影(2025年 ロイター/Aziz Karimov)

[ローマ 3日 ロイター] – イタリアのピケットフラティン環境・エネルギー安全保障相は3日、緊急導入している天然ガスの上限価格について、適用期間を延長し、メガワット時当たり60ユーロに設定すべきだと発言した。エネルギー価格高騰によるショックを回避することが狙い。

ウクライナがロシアとのガス輸送契約の更新を拒否したことを受け、エネルギーショックが起きる恐れが高まっている。

EUは現在、ガスの上限価格をメガワット時当たり180ユーロに設定しているが、今月末で期限切れとなる。上限価格はこの水準を超えた場合にのみ適用されるが、ロシアによるウクライナ侵攻の序盤以降はこの水準に達していない。

ピケットフラティン氏は、ラジオ番組でのインタビューで「EUは現段階で上限価格を更新すべきだと考えている。180ユーロではなく、50ないし60ユーロに設定すべきだ」と述べた。

ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによると、欧州天然ガス相場の指標となるオランダTTF期近物は、1334GMT時点でメガワット時当たり50.17ユーロと、1年超ぶりの高値を付けている。

米金融大手ゴールドマン・サックスはリポートで、ロシア産ガスの供給停止や気温が平年より低いことを踏まえると、ガス価格は84ユーロに向けて上昇する可能性があるとの見方を示している。

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Francesca has covered since 2022 some of Europe’s biggest energy groups, focusing on their efforts to decarbonize their business while ensuring growth and technological progress. She also reports about European Union’s initiatives against climate change and energy regulation in Italy. She was named Reporter of the Year in 2022 by Reuters. Before energy, Francesca was part of Reuters aerospace and defense reporting team. She is graduated in Economics and loves painting in her free time.

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