2020年に開催された前回の五中全会(写真:新華社/アフロ)

 10月26日から29日までの日程で始まる中国共産党中央委員会全体会議(五中全会)は、これまで以上の「粛清の嵐」が巻き起こるかもしれない。

 今回の五中全会の議題は「全面的かつ厳格な党内統治」の成果と経験を事実に基づいて総括することだ。公式発表によれば「現在および今後一定期間における党建設が直面する情勢と任務を深く分析し、全面的かつ厳格な党内統治を持続的に推進するための戦略的配置を示しており、中国の国家元首を核心とする党中央による『強党・強国』に向けた歴史的イニシアチブを体現しているとの認識が示された」とのことらしい。

 さらに「新時代の党建設という新たな偉大な事業を推進し、全国の各民族人民を団結・率いて、中国式現代化を通じて強国建設と民族復興という偉業を全面的に推進する上で、重大な現実的意義と長期的な指導的意義を有している」「全党が、党の執政地位を確固たるものにし、中華民族の偉大な復興を実現するという戦略的な観点から、全面的かつ厳格な党内統治を粘り強く推進することの重要性と緊急性を深く認識しなければならない」といった表現が続く。

 これを簡単に咀嚼(そしゃく)していえば、習近平国家主席(共産党総書記)がやってきたこれまでの大粛清について総括し、さらに今後の粛清の方向性を示唆し、その後の人事について決めたい、ということだ。

 こうした表現は、これまでの中央委員会全体会議で徐々に形成されてきた議題の慣例を打ち破るものだとみられている。

 台湾メディア・風伝媒によれば、粛清の方向性の目標として、「三つの不純を排除する」ことが含まれ、「二つの擁護」(習近平の党中央および全党の核心としての地位を断固として擁護することと、党中央の権威と集中統一指導を断固として擁護することを意味し、習近平個人独裁擁護を目指すスローガン)を阻むあらゆる害悪を一掃することにある、といことが挙げられているとか。

 三つの不純とは、指導者である習近平への忠誠を欠く「思想の不純」、小集団や派閥をつくる「組織の不純」、親米的で「和平演変」に幻想を抱き、「本人は北京にいるが、家族は米国・西側にいる」といった「行動の不純」。

 来年秋の党大会は、おそらく習近平政権4期目継続が目指されると思うが、習近平自身は今年秋の五中全会から一年、自身の権力維持を阻みそうなあらゆる人物を徹底排除するつもりなのだろう。

 そういう前提で最近発生した、重慶市元市長の黄奇帆の粛清事件を分析してみよう。

WACOCA: People, Life, Style.