東京などでは重症化を防ぐ「抗体カクテル療法」がホテルでも始まりました。効果があるとされる発症から7日以内の投与は可能なのでしょうか。

 大阪市内のホテル。この部屋で療養中の40代の女性が撮影した映像です。

 女性は13日に陽性と判明し、16日から宿泊療養をしています。

 大阪府では感染者の急増に伴い、宿泊療養の基準を見直し「原則40代以上」の患者を優先することを決めました。女性は先月末に1回目のワクチンを接種。2回目を待つ間に感染したといいます。

 ホテル療養中の女性(40代):「常に鎖骨の下あたりが苦しい。息が苦しいような感覚はずっとある。恐らく、家庭内の感染で・・・」

 同居していた高齢の両親も陽性と判明。2人ともワクチンを2回接種した後で、いわゆる「ブレイクスルー感染」でした。

 ホテル療養中の女性(40代):「(ワクチンを)打ったからといって感染しないというわけではなく、実際にかかっているので、皆がお互いに気を付けていくべき」

 こうしたなか、重症化を防ぐ方法として期待がかかるのが「抗体カクテル療法」と呼ばれる治療薬です。

 小池都知事:「宿泊療養施設でも抗体カクテルが活用でき、重症化を防ぐことができれば大きな武器になり得る」

 ホテル療養の患者も対象となり、東京都のホテルでは13日から始まりましたが、課題も出てきています。

 抗体カクテル療法は発症から原則7日以内に点滴で投与する必要があります。

 十三市民病院・西口幸雄病院長:「効果があったと思われるのは発症して3日目、4日目の人に使った時。そういう人が熱が下がったりしている。6日目、7日目の人が1人ずついるが、その方々は熱も下がっていない。だから発症してからすぐ使う薬だと思う」

 問題はホテル療養の患者が適切な時期にこの治療薬を受けられるかどうかです。40代女性がホテルに入ったのは発症から6日目でした。

 菅総理大臣:「ホテルを(治療薬を)投与できる臨時の医療施設として、患者の重症化を何としても防いでいきたい」

 こうしたなか、沖縄県うるま市の病院では大規模なクラスターが発生。190人以上が感染し、このうち入院患者64人が亡くなっていたことが分かりました。

 感染した職員の9割ほどはワクチン接種を2回済ませていて、ブレイクスルー感染が起きた可能性が高いということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

WACOCA: People, Life, Style.