懐かしい町並  天川村洞川

懐かしい町並  天川村洞川

懐かしい町並  天川村洞川(洞川温泉)
古くからの女人禁制の修験道の根本道場である大峰山上参りの登山基地として栄えていた。
元来、大峰山の山上参りは、熊野から入るのを「順の入り」、吉野山から入るのを「逆の入り」といい、洞川からは登らなかった。山上ガ岳での「行」が終わると洞川へ下りてくるのが通例だった。洞川から登るようになったのはバスが洞川まで通じるようになってからである。
大峰山寺の本堂は、毎年5月初旬の戸開にはじまり、9月下旬に戸閉をしたのに合わして、洞川でもその期間だけ旅館や土産物屋・陀羅尼助の薬屋が営業していた。休業中は山仕事を生業としていたが、30年ほど前から温泉が出るようになり、温泉目的で来る観光客が増え、今までの季節旅館はなくなり、どの旅館も通年営業をするようになった。
古くから道路に沿って並ぶ旅館は、部屋や縁側を開けっ放しにしていて大変開放的である。これは大勢の講社の方々が一度に行者装束して出発できるように考えられたものである。
都会から遠く離れ、道路事情も良いとは云えないこのような土地で、過疎化とは関係ないように賑わった旅館街が展開している。胃腸薬の阿弥陀助を売る店も多く、活気溢れた温泉街である。
道路に面した旅館は全て木造の2階建てで統一されているが、余り古い建物が無いのは、昭和28年の大火でこの辺り一面に焼けてしまい、その後に建った建物のため。
洞川温泉は大峰山参詣の行者の宿泊施設から脱皮し、避暑地の温泉地として発展しているところ。

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音楽:中北音楽研究所

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