今週末に岐阜市で行われる「ぎふ信長まつり」には、多くの見物客が集まることが予想されます。雑踏事故が起きないようにするためのポイントを警備のプロに聞きました。

 「いよいよ4日後に迫った岐阜信長まつり。ここ金華橋通りを木村拓哉さんたちが練り歩くということです」(西尾菜々美アナウンサー)

 今週末に岐阜市で行われる「ぎふ信長まつり」。今年、織田信長に扮して登場するのは、木村拓哉さんです。行列は6日の午後1時から岐阜市の中心部・金華橋通りの道路上で行われ、全長1キロほどを練り歩きます。

 2009年には伊藤英明さんが信長に扮し、2日間で過去最多の50万人が来場しました。今回、騎馬武者行列の観覧には96万6000人以上の申し込みがあり、募集定員の64・4倍に達するなど関心を集めています。

異例の盛り上がりがある一方で、ある懸念も…

「なにも事故がおきなければいいけど、柳ケ瀬にとっては良いことかもしれない」「これだけ人が少ないので、イベントで知ってもらえれば」「良い面を願って期待しています」(岐阜市民の70代女性)

韓国の事故を教訓に

 多くの人が集まる場所で、事故を起こさないためにどんな点に注意すれば良いのでしょうか? 数々のパレードやイベントに関わってきた警備のプロと一緒に、現場を歩いてみました。

「今回は木村拓哉さんが来るので、普段来ないような観客 かなりの数が集まってきますので、それなりの覚悟をもって(警備を)やってもらえると思います」(プライム 統括本部長・遠藤誠さん)

 名古屋市の警備会社に勤める遠藤さん。今回の「ぎふ信長まつり」の警備には携わっていませんが、これまで、ドラゴンズの優勝パレードなどの大規模イベントの警備も経験しています。

「このまえ韓国であったような群衆雪崩を起こさないようにする規制が、一番重要になってくると思います」(遠藤さん)

 先週、韓国で起きた「群衆雪崩」。多くの人が集まり、150人以上が亡くなる大惨事となりました。遠藤さんは、1平方メートルに10人以上が集まると足元が見えず、歩道のわずかな傾斜でも危険が増す、と言います。

 当日は8車線道路の片側4車線に観覧エリアを設置し、フェンスなどで16ブロックに区分けします。木村拓哉さんが移動する際に、観客が追いかけて移動するのを防ぐ計画ですが…

「観客席があるのではないという話なので、そうなると、木村拓哉さんが動いた方向に歩いていくそうなると中には走る人もいるかもしれない。そういったことを守るために、声掛けをして密集にならないことが重要」(遠藤さん)

「ミッキーマウス行列以来」

 観覧エリアでは禁止事項も――

「観覧エリアでは、自撮り棒を使った撮影が禁止されるということです」(西尾アナ)

 行列が行われる金華橋通りは歩道の通行も規制されます。しかし、脇道などから見物しようと多くの人が集まることが懸念されています。

「まずこの場所まで、抽選外の人をこさせないようにしないといけない。そのためには、この先の道で通行止めをする必要がある」(遠藤さん)

 そして、警備のプロが「最も安全対策を講じる必要がある」とした場所は――

「一生懸命歩いてきたが、ゴール地点が危険かなと。ゴール地点に観客が集まってくる可能性があるから。当選されなかったお客様が最後に見えるかもということで、集まる可能性もある」

 イベント終了後には、帰宅する人で駅周辺が激しく混雑することが予想されます。岐阜県警が駅周辺に配置するのが――

「観客を安全に誘導するために、岐阜駅周辺にDJポリスを配置する予定だということです」(西尾アナ)

 帰りの客を駅の南側から駅構内に順番に誘導する予定です。

 岐阜県警の幹部によりますと、過去に「信長まつり」で県警最大の対応をしたのは2016年のミッキーマウスが行列に参加した時で、今回はその時以上の対応をしたい、ということです。

(11月2日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)

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