12月8日、宗教被害に苦しむ人たちの救済法案が衆議院を通過しました。法案設立に向けて活動を続けてきた旧統一教会・宗教2世の小川さゆりさん(仮名)も法案通過を見届けました。

 宗教2世問題を解決するための団体「宗教2世問題ネットワーク」を立ち上げたと、12月7日に会見を開いた旧統一教会などの宗教2世たち。衆議院での採決を翌日に控えた「被害者救済法案」について次のように話しました。

 (旧統一教会・2世 山本サエコさん(仮名))
 「問題はすごく山積はしているのですが、この芽生えた小さな救済に向けて発芽した芽を潰してはいけないなと」

 宗教2世にとっては問題解決への足がかりにしたい被害者救済法案。12月8日の午前、岸田文雄総理出席のもとで行われた委員会の傍聴席には、法案設立に向けて活動を続けてきた旧統一教会の宗教2世である小川さゆりさん(仮名)の姿もありました。

 委員会では法律の実効性を高めるための大詰めの議論が行われました。質疑の最中に涙する野党議員もいました。

 (立憲民主党 山井和則衆院議員)
 「『献金する人が悪いのではないか』『ほっといたらいいんじゃないか』と言う人がいるんですよ。でもね子どもには罪はないでしょう。(法案成立後)被害者の方々からのヒアリングも行い、今後も議論検討を続けていくべきだと考えます」

 (岸田文雄総理)
 「見直しの検討の形式はさまざまあると思いますが、いずれにせよ被害防止・救済のためにさらに実効的な政策を講ずるべく、検討内容を充実させるとともにスピード感を持って取り組んでいきたいと考えます」

 法律施行後、一定の法運用の実績を確保した上で見直しを行う考えを示した岸田総理。法案は与野党の賛成多数で委員会で可決されました。

 そして8日の午後1時半ごろには衆議院を通過。法案には、法人などが寄付を勧誘する際、「個人の自由な意思を抑圧し判断が困難な状況に陥らないようにすることなどを十分に配慮する義務」などが盛り込まれました。配慮義務が守られなかった場合には、行政が勧告して法人名を公表するとしていて、法律の見直し時期は「施行後2年をめど」としています。

 衆議院の法案通過を見届けた宗教2世の小川さゆりさん。涙がこぼれました。

 (旧統一教会・宗教2世 小川さゆりさん(仮名))
 「たくさんの方がまだ自分のように被害にあっているということを知って、自分も子どもが生まれてその子に同じ思いをさせたくないという、その思いで今日まできました。課題が残っている部分をどうか忘れずにこれからも議論を続けていただきたいです」

 被害者救済法案は会期末となる12月10日に成立する見通しです。

 (旧統一教会・宗教2世 小川さゆりさん(仮名))
 「ずっとみんなが苦しんできたものが、今日これが採決されて揺るぐことはないと思うので、すごく歴史的な瞬間だったと思うんですね。(Qまだまだ頑張りますか?)頑張ります。自分の役割でできることがあるなら頑張りたいと思っています」

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